海賊龍姫物語ーFILM STRONG WORLDー (ページ4)

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奇怪な事件ページ4

東の海(ｲｰｽﾄﾌﾞﾙｰ)は、ルフィ、ゾロ、ウソップ、ナミの生まれ故郷であり、サンジも生まれは違うが長く少年時代を過ごしている。

Aも一時期、ルフィの故郷にて過ごしていた。だからこそ、今回の事件に関心はある。

それぞれに思い入れがある東の海(ｲｰｽﾄﾌﾞﾙｰ)。

ルフィは新聞の写真を見た。

写真は、破壊された街を検分する海兵達。その前に巨大な物体が写っているが、不鮮明で、それが何なのか分からない。

ｳｿｯﾌﾟ「何だこりゃ…隕石……？」

ウソップが言いかけた時、サニー号の上空を影が覆い、皆が空を見上げる。

ﾁｮｯﾊﾟｰ「ぎゃあああああああっ！！」

ｳｿｯﾌﾟ「何だありゃあっ！！」

ﾌﾞﾙｯｸ「！！！！」

皆が驚くのも無理はない。

見上げる先では、巨大な岩の塊が空に浮かんでいたのだから。

ﾙﾌｨ「何で飛んでるんだ。あの島…！」

頭上を通過していく空中の島を追って、ルフィは船首に走った。

ﾛﾋﾞﾝ「帆があるわ…」

ﾌﾗﾝｷｰ「船か、ありゃあ…？」

いわば、島船だった。そのあまりの大きさに、皆が圧倒される。

ｳｿｯﾌﾟ「海賊旗だ！」

ゴーグルのレンズを調整して、望遠で覗き込んだウソップが叫ぶ。

つまりこの島船は海賊船という事。

呆然とその島船を見上げてきた時、不意にナミが声を上げた。

ﾅﾐ「この風…まずいわ！もうじきサイクロンが来る！」

航海士であるナミは、海図製作と観測技術は勿論、天候を予見する事において天性の才能を持っていた。

彼女の感覚は、島船の進行方向に、巨大な気圧の谷を察知したのだ。

ﾙﾌｨ「じゃ、あいつらにも教えてやろう」

船首に立ったルフィは、空に向かって大きなゼスチャーで手を振り、警戒を知らせる。

すると、徐ろに島船が速度を緩めた。

ﾙﾌｨ「んん？」

そして島船からふわふわと落ちてきた物をルフィが手にすると、ナミに投げてパスする。

貴「音貝(ﾄｰﾝﾀﾞｲｱﾙ)だ」

貝(ﾀﾞｲｱﾙ)とは白々海という上空1万メートルの雲海で採れる特殊な貝であり、種類によって光や熱、音等を蓄える事ができる。

Aの故郷である龍の国にも音貝(ﾄｰﾝﾀﾞｲｱﾙ)は一部出回っており、時折青海でも扱う者はいるが、あの島船の海賊も、かつて麦わらの一味が訪れた事のある空島と何かしら関わりがある可能性があった。