頼もしい背中 ページ29
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ｼｷ「まだ、足掻くか」
吹き飛ばされたシキは嗤っていた。
ﾙﾌｨ「ナミ……あいつをぶっ飛ばして、皆で帰るぞ」
その背中は、頼もしい船長そのもの。
ﾅﾐ「ルフィ…」
僅かに意識を取り戻したナミは苦しそうな笑顔を返すと、また気を失ってしまう。
ﾙﾌｨ「ここは任せろ。ナミを頼む」
ルフィの言葉通りに、3人はナミを抱えてその場から離脱した。
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SIQのような危険な薬品を研究するのであれば隔離された建物の筈と推測した一行は、別棟の建物を訪れる。
施設に入るとそこはガラス張りの温室で、大量にIQが栽培されていた。
ｳｿｯﾌﾟ「よし！」
ﾁｮｯﾊﾟｰ「薬品の臭い…この先にIQから作った解毒剤があるかもしれない」
奥の扉を開くと、円形のドーム内に様々な実験器具や医療器具が並んでいる。ここがSIQの開発場所で、メルヴィユの動物達の実験場所だったのだろう。
貴「薬品の数が多すぎる…！」
大量に並べられた薬品の瓶。この中のどれがダフト病の特効薬なのか分からない。
その時、プップップー！と陽気な音が静かな室内に響き渡った。
吹き抜けになった研究室の2階から顔を見せたのは、Dr.インディゴだ。
ﾁｮｯﾊﾟｰ「薬品の臭いがプンプンするぞ！お前、科学者だな！？」
ダフトグリーンの毒素に効く薬を出せと、チョッパーが叫ぶ。
ｲﾝﾃﾞｨｺﾞ「渡すか馬鹿者！これの事だろ？応急用にいつも持ち歩いているからなァ！」
以前見たパントマイムは廃業したのか、口数が多くなったDr.インディゴが、薬品の小瓶を指に挟んで見せる。
「何だ、簡単じゃねェか」
ﾁｮｯﾊﾟｰ「ゾロ！」
ｿﾞﾛ「そいつの持ってる薬を奪えば良いんだろ？」
どいてろ、とゾロは悠々と研究室に踏み入る。
Dr.インディゴは苦虫を噛み潰した顔で2階から飛び降りた。
ｲﾝﾃﾞｨｺﾞ「この東の海(ｲｰｽﾄﾌﾞﾙｰ)の、馬の骨がァー！大体、あんな下らねェ海一つ潰れたからといって、世界に何の支障もねェんだよォーーー！」
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作者名：夏目海 | 作成日時：2023年1月22日 22時
