ヒエヒエ ページ30
海軍大将とはいえ、馬や家ごと引っ張って泳いでいく筈もなく。
クザン「少し離れてろ」
チャプ、と青キジは海に手を入れる。
とその時、タイミング悪く、海から近海の主が顔を出した。
「ギュアアアア!!」
ルフィ「危ねェぞ!!」
彼の頭目がけて大きく口を開ける主に、敵とはいえ思わず声をかけるも、青キジは聞こえていないかのように呟く。
クザン「氷河時代(アイスエイジ)」
「「「!!!?」」」
近海の主も、海も、纏めて凍り付いたのは一瞬の出来事だった。
シアン「お見事」
ロビン「自然(ロギア)系、ヒエヒエの実の氷結人間…!これが海軍本部“大将”の能力よ…!」
面白そうにシアンが、表情を強ばらせたままロビンが言う。
海が氷の大地になる。まさに夢のような光景に、目を疑ったが、これで海を渡り、村の皆に合流できる。
トンジットは涙を流して喜び、青キジに礼を告げる。青キジはそれに、無言で手を振って返した。
トンジット「ありがとうなーーー!この恩はずっと忘れねェよ!」
麦わらの一味にもお礼を述べたトンジットは、シェリーと共に氷を渡って歩き出す。
チョッパー「気ィつけて行けよーーー!!」
ルフィ「元気でなーーーっ!!」
トンジットを見送って、一味もメリー号に戻ろうと踵を返す。
「……」
だが、静かにこちらを見つめる青キジとシアンに、ルフィは首を傾げた。
ルフィ「…何だ?」
クザン「何というか……じいさんそっくりだな…モンキー・D・ルフィ…奔放というか、つかみ所がねェというか…」
ルフィ「…!じ…じいちゃん…!?」
珍しく冷や汗を流すルフィ。
ウソップ「ん!?どうしたルフィ!汗だくだぞ」
ルフィ「べ…べ…別に……いや…そ、その…」
貴「さてはルフィ、ガープさんに隠れて海に出たな」
彼らしくもない焦り具合に、一味は不思議そうな表情を浮かべるが、Aは苦笑する。
ーーまあ、知っていたらルフィを出航させるわけないか…
彼の豪快な笑い声を思い出し、これは次に会った時、自身も覚悟せねばとAは苦笑する。
クザン「お前のじいさんにゃあ…俺も昔…世話になってね。俺がここへ来たのは…ニコ・ロビンと…お前を一目見るためだ…」
一呼吸置いて、青キジはグルリと全員の顔を一瞥した。
クザン「やっぱお前ら…今、死んどくか」
唐突にそれは告げられた。
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夏目海(プロフ) - 冬眠。さん» 承知しました。今後もよろしくお願い致します! (2022年12月26日 20時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - 夏目海さん» 「めぐりん」と同じ人なのですが、アカウントを移行しました。よろしくおねがいします!次のお話も楽しみに待っています‼‼ (2022年12月26日 15時) (レス) @page44 id: 4f6fc34427 (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - 白猫さん» オリキャラの特権である謎めいた部分を存分に活かしたいと思います(笑)夢主の口調も一般的な夢小説の可愛い女の子からは外れているので、そう言ってもらえて嬉しいです!そして、私の体調まで気遣って下さり、ありがとうございます…!コツコツ頑張ります。 (2022年12月17日 10時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - シアンは何者なのか、まだ分からない状況だから、めっちゃ気になる!私、この話が好きな理由は、夢主の喋り方がめっちゃ好きです。更新は遅くてもいいので、体をよく休めて健康でいてくださいね!更新楽しみにしています。頑張ってください! (2022年12月16日 22時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - カルラさん» ありがとうございます。リアルとの兼ね合いで更新ペースはまちまちですが、出来る限り頑張ります。 (2022年12月15日 7時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目海 | 作成日時:2022年11月22日 22時