【past story】狐面の旅人6 ページ33
ﾒｲｼﾞｰ「この穴には誰も入ってはならない。入ることが許されるのは、20歳を迎えた姫のみ」
貴「姫…というのは、お前の事か」
ﾒｲｼﾞｰ「そう。この島の人達とあたしって、髪も肌も瞳も、色が違うでしょ？」
風にたなびくメイジーの長い髪は真っ白で、肌も透き通るほどに白い。その瞳は輝く黄金色。
この島の民達に特徴的なこんがりと焼けた肌に黒い髪と瞳とは、全く異なる。
ﾒｲｼﾞｰ「20年に一度、この島にはそんな姿の娘が生まれるの。その娘は姫と呼ばれる」
メイジーはゆっくりと語り始めた。
カミヤ島には、シノカミ様と呼ばれる守り神がおり、目の前の神の木を宿っていると言われている。
20年に一度、真珠式と呼ばれる儀式が行われることで、守り神がカミヤ島の平和を守ってくれているのだ。
ﾒｲｼﾞｰ「あたしも今年で20歳。次の満月の夜に、真珠式が行われる。その夜、あたしは神の木の洞穴に入って、シノカミ様に平和に願うの」
貴「…それで島の者達はお前を姫様と呼び、大切にしているのか」
ﾒｲｼﾞｰ「そういうこと。あたしの母様は物心がつく前に病気で死んでしまったからいないけど、この島の人達はみんな、大切な家族のような存在なのよ」
異常なほどにメイジーの怪我を心配し、島から出ないようにと気遣っていたのも、彼女を案じての事だったのか。
ーーそれにしても…心配が過ぎる気もするが、
ﾒｲｼﾞｰ「でもね、過保護だと思わない？」
Aが抱いた疑問を、メイジーは口にする。
ﾒｲｼﾞｰ「みんなが心配してくれてるっていうのはよく分かるの。大切に育ててくれて、愛してくれて、すごく感謝してる」
巨大な木を見上げながら、メイジーは呟く。
ﾒｲｼﾞｰ「でも……あたしは、外の世界を見てみたい」
Aを振り返ったメイジーは柔らかく微笑んだ。
ﾒｲｼﾞｰ「ハクが聞かせてくれた話、どれも面白かった。貴方が羨ましい…あたしも、旅がしてみたい」
ーー嗚呼、この娘にとって…
ーーきっと、この島は小さすぎるのだろう
ふと、そう思う。
海が好きで、知らないことを知るのが好きで。
自由が大好きなメイジーは少し、麦わら帽子を被った幼い弟の姿を彷彿させる。
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夏目海(プロフ) - 白猫さん» 夢主のお人好しは長所であり、短所でもありますからね（笑）良い感じに頁余ってるなと思って始めたのですが、楽しんで頂けているのなら何よりです…！占ツクの仕様、難しい時ありますよね！気にしないでください。 (4月14日 10時) (
レス) id: 50c0c2c670 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - なんかバグって、同じ文を２回も送ってしまいました。すみません。 (4月13日 21時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - ローもお人好しだけど、夢主も大概だね〜w そこが夢主の良いところでもあるんだけどね。そのお人好しが場合によっては、判断を鈍らせそうだな… 夢主とローたちの出会いを書いてくださってありがとうございます！忘れたくても忘れられない、出会いですね！最高！ (4月13日 21時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - ローもお人好しだけど、夢主も大概だね〜w そこが夢主の良いところでもあるんだけどね。そのお人好しが場合によっては、判断を鈍らせそうだな… 夢主とローたちの出会いを書いてくださってありがとうございます！忘れたくても忘れられない、出会いですね！最高！ (4月13日 21時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - あーむさん» 初めまして、コメントありがとうございます！FILMシリーズは書いてみたいと思ってるのですが、SW以外は2年後の為、まずは本編を進めようと考えています！マイペース更新ですが、お付き合いいただけたら嬉しいです！ (4月2日 11時) (レス) id: acd2700718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目海 | 作成日時：2024年3月5日 13時
