海賊龍姫物語（6-2）

約束事 ページ34

これから、島にいるコーティング職人に頼んで、サニー号を樹脂で包む事で、海中を航海できるようになるとの事で、腕の良い職人を紹介してくれるらしい。





ﾙﾌｨ「ぁぁぁぁああああ」


貴「あ」



話の途中、上空から落ちて来たルフィを見て、自身の先程浮かんだ考えは間違っていなさそうだと知る。



ﾊﾁ「一つだけ約束を守ってほしいんだ」


ﾙﾌｨ「おう、何だ？」



輪に加わったルフィが息を切らしながら尋ねると、ハチは神妙な表情を浮かべた。



ﾊﾁ「町に入ると、世界貴族が歩いてる事がある」


ﾙﾌｨ「誰だそれ」


ﾛﾋﾞﾝ「聖地マリージョアの住人達よ」



ﾊﾁ「町でどんな事が起きようとも、世界貴族にゃ、たてつかねェと約束しろ！たとえ目の前で人が殺されたとしても、見て見ぬフリをするんだ！」



不吉な約束事に、ルフィは驚いているが。




ーー世界貴族は海軍大将を招集する権力を持っている


ーー確かに、彼等の機嫌を損ねるのは、絶対に避けたい


ーーだけど…、



ﾙﾌｨ「ふーーん。よくわかんねェけどわかった！」



呑気に返事をしているルフィに、内心で嘆息する。



ーーその約束は、ルフィには難題かもしれないな…



何事もなく、出航できる事を願うばかりだった。










.











サニー号に残ったサンジ、ウソップ、フランキー、ゾロ以外のメンバーで、町へと向かう。



ﾊﾁ「世界貴族は別名を天竜人というんだ。偉そうで一般人と同じ空気を吸わねェ様にマスクしてる」



楯突くなよと改めて念押ししたハチは、他にも注意点を挙げる。



ﾊﾁ「この島はおめェらと同じ名の通った海賊もいるし、それを狙う海軍、賞金稼ぎ、人攫い。海賊は人身売買されても、一切法に守られねェ」



只でさえルフィは注目を浴びたばかりの海賊。目立つ真似をすれば、すぐに目をつけられてしまう。



ﾊﾁ「充分に注意して行動しろ」


ﾙﾌｨ「うん…お前それいつの間に怪我したんだ？」


ﾊﾁ「コレは気にするな」



ハチのおでこにある太陽の様なマークは何故か隠されていた。



ﾊﾁ「それともう一つ」


ﾙﾌｨ「何だよもー」


ﾊﾁ「俺とケイミーは魚人でも人魚でもねェ。この島では人間として対応してくれ」


ﾙﾌｨ「何でー？」


ﾊﾁ「その方が都合が良いんだ」


貴「ルフィ、ハチの言う通りにしよう」


ﾛﾋﾞﾝ「郷に入っては郷に従うべきよ」



怪訝そうなルフィだが、Aとロビンに諭されて、渋々納得したのだった。

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