四 三条玲奈の過去 ページ6
「どこか見覚えでも?」
私がペンダントを差し出すと、少女は緊張しているのか表情筋を強張らせて
じっとその「石」を見つめる。
そして、恐る恐る顔を上げ、ゆっくりと口を開いた。
「私の命を救ってくれた女の子が持っていたのと、同じペンダントなんです。それ。」
「！？」
驚きのあまり、大きく瞳孔が開くのを感じた。
「どうかしましたか？」
「…いえ。なんでも。
それで、命を救ってもらったって一体どういう？」
「はい。7年ほど昔の話です。
妹と二人で夜道を歩いていると、当時の私よりも少し大きいくらいの龍の低飛行に巻き込まれて。
私も妹も小さかったので、ただただ泣き叫ぶことくらいしかできなくて。
そうしていると、私がその龍に捕まって連れ去られようとしていた時に、二本の刀を持った中学生くらいの女の子が助けてくれたんです。」
私と同じペンダントに、二本の刀？
まさか…
「その人はとっても見事な刀裁きで私たちを窮地から救ってくれて。
龍が死んだ後もまだ混乱して泣いていた妹の背中をさすって『もう大丈夫だ』って、何度も何度も呟くように言ってくれて。
でも結局、二人とも落ち着いてからお礼を言おうとしたときにはその人は姿を消した後で。
あの人の背中を追い続けて私は龍狩りになりました。」
自分を助けてくれた龍狩りに憧れて同じ夢を見ることなんて
実にありきたりだ。ありきたりだけども。
こんなにも懐かしい気持ちになるのはなぜだろう。
「自己紹介が遅れました。私は暁龍狩り団所属団員の三条玲奈と申します。」
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夏巻(プロフ) - ぬーん|´-`)vさん» コメントありがとうございます！そんなこと言って頂けて、とても嬉しいです！！ぬーんさんの期待にこたえられるようにこれからも頑張らせていただきます！ (2020年7月29日 8時) (
レス) id: 224dfaba1e (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん|´-`)v(プロフ) - コメント失礼します！とっても面白いです…！！文学青二才だなんて、全然そんな事ないです！視点の移り変わりもちゃんと分かりますし、文章もしっかりしていて凄いと思いました。更新楽しみにしてますので、作者さんのペースで頑張ってください！ (2020年7月28日 22時) (レス) id: 866fa73fd5 (このIDを非表示/違反報告)
夏巻(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！続きも頑張ります！ (2020年6月29日 5時) (レス) id: 224dfaba1e (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 凄く面白かったです！続きが楽しみです！ (2020年6月28日 20時) (レス) id: 81088dc977 (このIDを非表示/違反報告)
夏巻(プロフ) - uikisさん» わああ！応援ありがとうございます！是非とも頑張らせて頂きますね！ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 224dfaba1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏巻 | 作成日時：2020年6月21日 16時
