.ゆうえんちPart3 ページ9
.
結局、泣く泣く、強引に。かっちゃんに連れられて入ったお化け屋敷。道中ずっとかっちゃんの腕にしがみついていた記憶しかない。
「……ごめんて。なぁ。A」
「じゃあ、最後に観覧車付き合って」
遊園地で1番好きなものは観覧車。昔に1度、家族全員で乗った記憶がある。あの日はいつも仕事が忙しくて家にいなかった父の稀な休日。
私がわがまま言って連れてきてもらったっけ。
なんて考えながら私たちは長蛇の列に並ぶ。辺りはすっかり日も落ち始め、気温も下がり肌寒くなって来ていた。
前にも後ろにも、並んでいるのはカップルばかり。みんなジンクスをやりに来たのだろう。
数十分して、ようやく私たちの番だ。
「お楽しみくださーい」
やる気のなさそうな係員のお兄さんに誘導され、私たちはゴンドラへ乗り込んだ。
「ねぇ、かっちゃん。知ってた？夕方のパレードの花火が上がってる最中に、観覧車の1番上丁度でキスすると、ずっと結ばれるってジンクスがあるんだよ。」
「…」
それを聞くなり、硬直するかっちゃん。かわいいな。意識しちゃったんだ。
「もうすぐ、1番上だよ」
「なっ！！……俺はそう言うの好きなやつとやるんだよ！」
かっちゃんはそう言うと、そっぽを向いて窓の外に目を移した。下ではパレードが始まっており、花火も上がっている。
そっかぁ。そうだよねぇ。ほんと、照れてるかっちゃんもかわいいよ。
何故か胸の奥が痛んだ。ん？なにこれ？病気？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そると(プロフ) - 鳳＊さん» こちらこそ。最後まで見てくださりありがとうございます（*＾＾*) これからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年7月2日 6時) (
レス) id: 641f44195a (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - 完結おめでとうございます!!いやぁ、楽しかったぁ!!今まで更新お疲れ様です！ありがとうございます!! (2020年7月1日 5時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 鳳＊さん» ありがとうございます。これからもかっちゃんはいじられまくるので楽しみにしててくださいね(*^^*) (2020年5月22日 0時) (レス) id: 641f44195a (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - え？可愛い(真顔)『好きなやつとやるんだよ』ってもぅ『好きなやつ』って読んでる時点で可愛い。更新頑張ってぇぇぇ楽しみに待ってるぅぅぅ (2020年5月21日 5時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると | 作成日時：2020年5月11日 0時
