６杯目.優し ページ6
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朝から体調が優れない。目眩がして、息苦しい。全身が痛くて、医務室まで行くのに教室を出たはいいけど廊下で動けなくなる始末。
携帯……は教室だ。今は授業中で、誰もこの廊下を通る気配がない。せっかく最近は調子よく学校へ行けてたのに。
ほんとに……ダメだ……視界がぼやけて、バランスを崩し、倒れかけた時だった。
「おい！大丈夫か！？」
「……？……焦凍……くん？」
床に着くギリギリのところで、私は焦凍くんに助けられたらしい。今は焦凍くんの腕に倒れ込んでいる状態だ。焦凍くんは私のことを軽々と抱き上げると、医務室まで運んでくれた。
「だから言わんこっちゃない。最近調子のってコーヒーばっかで栄養偏らせるからだよ。今日は寝て、1週間学校休んで様子見ね」
「はぁい」
医務室まで着き、小一時間眠った後、私はお祖母ちゃんにこっぴどく叱られた。そして放課後になったらしく、焦凍くんが医務室まで来てくれた。
「まだ居たのか。これ、差し入れ」
「あー、ありがと」
コンビニ袋で渡されたそれを受け取り、中身を確認する。そこには私が少し前に飲んでいたチョコモカが入っていた。
甘いヤツだ。やったー。でも今日はブラックで、ストレートで飲みたい気分だったなぁ。なんて思いながら、もう一度お礼を言った。
焦凍くんは、当然だと言うように無言で頷くだけだった。
「A、送る」
「そんなの、大丈夫だよ。1人で帰れるからね」
「そうかもしれねぇが、俺が心配なだけだ。今日、倒れたし」
「そうさね、A送ってもらいな。あたしは遅くなるから」
お祖母ちゃんからの提案。私は考えに考えてお言葉に甘えることにした。早速焦凍くんは荷物を取りに行き、私の元へ持ってきてくれた。
本当に優しい人だな。
人の優しさと夕焼けが身に染みる
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そると(プロフ) - まぐろさん» ありがとうございます。コメントひとつでとても頑張れます。 (2020年5月4日 22時) (
レス) id: 641f44195a (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ - この作品とっっても好きです！文才すごいですね！尊敬します！！連載頑張ってください！！！ (2020年5月4日 10時) (レス) id: 6f9f768198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると | 作成日時：2020年4月29日 19時
