#136 ページ37
．
なつき「ﾊｯｸｼｮﾝ…なんか、寒い？」
さすがの沖縄でも夜にこんな薄着でいるんじゃなかった…
私はベンチに座ってスマホを見ていた。
なつき「圏外、かぁ…」
私が迷子になってどうするのよっ、
みなみ見つかったかな？
見つからなかったらどうしよう……
自分のことよりもみなみのことを考えてしまう。
そして寒い…
なつき「小さい頃も、よく迷子になったなぁ…」
あれは私が小学一年生の頃、お兄ちゃんと隠れんぼをした時の事だった。
毎回隠れんぼに負ける私は勝ちたい一心で
遠くの公園に隠れていた。
時間が経っても、お兄ちゃんは全く現れなくて…
空はもうオレンジ色だった。
もうこのまま見つけてくれないのかな、って
自分で帰り方もわからなかったし、
ずっと泣いてたなー私。
でもその後、お母さんが私を見つけてくれた。
怖くて怖くてずっと泣いてた私に
お母さんはこう言ったんだ…
「大きい声で呼べば必ず誰か助けてくれるはずよ」
なつき「っ、本当に助けてくれるのかな…っ」
もう真っ暗になってきて本当に誰も来ない気がして
怖くて私は震えていた。
なつき「なに、っ震えてんの…？」
だんだん目の周りが熱くなってくる。
すると、目から涙が流れた…
なつき「っ、助けて…」
恭平くん……どこにいるの、？
私はここだよ。
お願いだからまた私の前で笑ってよ。
まだ、告白もされてないんだよ…？
『大きい声で呼べば必ず誰か助けてくれるはずよ』
なつき「…っ、恭平くん、恭平くん！」
もっと、大きく声を出さなきゃっ…
なつき「恭平く、ん……っ恭平くんーーーっ！」
森中に響く私の声。
でも、
なつき「誰も、こないじゃんっ…」ｸﾞｽｯ
ただ冷たい風が吹くだけ。
なつき「お母さんの嘘つき…っ！」ｸﾞｽｯ
お願いだから、
助けてよ…
顔が見たくて仕方ないんだよ？恭平くん。
なつき「きょ、へい…っくん！」ｸﾞｽｯ
．
「……呼んだっ？」
大好きな人の声がした。
顔を上げると…
なつき「っ、…きょぅへ、、ぃ、く…」
恭平「遅れてごめん、」
なつき「……遅い、よっ…」
“ ｷﾞｭｯ ”
怖くて怖くて震えた分、
恭平くんは私を強く抱きしめた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 989人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
穂花 - このお話、最高すぎます！ (2022年8月28日 15時) (
レス) @page5 id: 18243f33fb (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - コメント失礼します！！この話めっちゃキュンキュンしながら見させて頂いてます！！毎日続き見たいって思ってるんで更新頑張ってください！！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: 7f7454455b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうーー - まだまだ読みたいです！！続き楽しみにしてます！！ (2020年5月7日 13時) (レス) id: 3b69001d03 (このIDを非表示/違反報告)
きょへまる(プロフ) - まだまだ読みたいです！よろしくお願いします、、、、！ (2020年5月6日 21時) (レス) id: 8850b6d15a (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 4章までぜんぜんいって大丈夫です！！まだまだ読みたいです！！ (2020年5月5日 15時) (レス) id: 33ff6f7797 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恋蛍
| 作成日時：2020年3月28日 14時
