# 24 ページ24
．
ひま「…きょ、うすけ……？」
ひまの声を聞いて俺は我に返った。
すぐにひまから離れてごめんと謝った。
ひま「ねぇ、京介」
「ん？」
ひま「ベッド捨てたんだね」
「あぁ、うん。」
ひまへの思いが強くなっていく中、もう元カノとの思い出なんていらないと思い捨てたあのベッド。
ひま「もう、いいの？」
「うん。俺には…
守りたい子が出来たから。」
無意識にそう言っていた。
けど、ひまはその相手が自分だとは気づきもせず
ひま「そうなんだ。」
とだけ呟いた。
それから2週間が経った。
ひまはあれから柾哉さんから連絡は来なくて、柾哉さんの話をすることも無くなった。
ひま「そう、それでね！」
柾哉さんと関わらなくなったからもっと気が落ちてしまうのかなとあの時は思っていたけど、
今俺の目の前でまたキラキラした笑顔で話すひまをみると安心した。
そんな中、またふたりきりで残業をしていた。
ひま「はい、お疲れ様！」
「ありがと」
そういってひまが渡してきたコーヒーを受け取った。
ひま「京介が前言ってた守りたい子ってどんな子なの？」
いきなり聞かれた質問に驚いた。
なんでひまがそんなことを聞いてきたのだろうか。
「……かわいい子」
ひま「へぇ〜、ほかは？」
「いつもキラキラした笑顔で俺に笑いかけてくれる」
ひま「えーかわいいねぇ、それ。」
「うん、ほんとかわいい」
ひま「やだ〜こっちまできゅんきゅんしちゃう」
全部、全部君のことだよ。
お願いだから、
俺のところに来てくれないかな。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：東雲 | 作成日時：2021年7月25日 17時
