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ひま「ほんとに好きだったんだね(笑)」
「そりゃ、2年も付き合ってましたからね」
ひま「そっか〜凄いね!」
「けどすとんって終わった」
ひまに話を聞いてもらっているとたくさんのことを思い出す。けど、それも全部もうおしまい。
振り返る度戻りたくなるのに、戻れないのが苦しかった。
「ひまは好きな人とかいないの」
ひま「いるよ。そりゃいるっしょ〜」
「どんな人?」
ひま「……優しくてかっこいい人」
ひまは少し寂しげな顔をして言った。
ひまのそんな顔はあまり見ないから聞いてはいけない事だったのかと思ったけど、すぐに笑って、
ひま「このベッドおっきいね〜」
と、話を逸らした。
「まあね」
ひま「捨てないの?」
「いつか捨てるよ」
ひま「じゃあその時は手伝ってあげる」
「それはどーも(笑)」
だんだんふたりともお酒を飲むペースがあがって、会話も盛り上がって、ふたりしてベッドに横になって寝てしまった。
朝、目を覚ますとひまはもういなくて、
ダイニングにはサンドイッチが置いてあった。
“ 昨日はごめんね!よかったらこれ食べてね ”
置き手紙まで書いてあった。
「うま…っ」
サンドイッチは意外と美味かった。
仕事に行くとひまはもう仕事をしていた。
「ありがとな」
いろんな意味を込めてそう言って、ひまの大好きなココアを渡した。
ひま「どーいたしまして!」
そういって笑顔でこちらを見てきた。
その笑顔に少し胸がドキッとしたのはなにかの気のせいだろう。
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作者名:東雲 | 作成日時:2021年7月25日 17時