�� ページ3
頬に感じる冷たさで目が覚めた。
体中の痛みに耐えながら、上半身を起こす。
自分の状況を把握するのに時間がかかったが、背後にそびえ立つ崖を見て、ああ、ここから落ちたんだった、と思い出す。
それはそこそこの高さがあったが、降り積もった雪がクッション代わりとなったのか、骨が折れた様子はない。
頭も無意識のうちに守っていたのか、打った形跡がなかったので、ホッと息を吐いた。
どのくらいの間気を失っていたのだろうか。
辺りは既に暗くなっていて、気温もぐんと低くなっていた。
少なくとも、2、3時間はたっている。
俺の体温も下がっており、その体はこれ以上熱を逃がすまい、と自然と身震いしていた。
このままでは、低体温症になって動けなくなってしまう。
早く皆の所へ戻らなくてはいけない。
しかし、ここからロッジまでへの道が分からないし、スマホも持っていないから、助けの呼びようもなかった。
(……とりあえず山を下ろう)
この雪山はそれほど大きくない。
それに、山の周囲にはいくつか民家があった。
そこで電話を借して貰って、皆に連絡しよう。
痛む体を押さえて、立ち上がる。
ふらふらと歩きはじめたが、五歩も進まないうちに、足が縺れて転んでしまった。
体の震えが止まらない。
どうやら、俺の体温は、体の自由が効かなくなるほどまで低下していたらしい。
思うように動かない体を叱咤して、再び立ち上がろうとするけれど、上半身を支えていた両手からも力が抜け、地面に突っ伏した。
寒い。痛い。寒い。
かちかちと上下の歯同士がぶつかり合う。
せめてもの望みをかけて、大声で助けを呼ぼうと口を開いたが、乾いた喉奥に流れ込んできた冷気に、思わず咳き込んだ。
その瞬間、背中に激痛が走り、意識が遠くなる。
駄目だ。気を失っては駄目だ。ここで気絶したら、今度こそ目覚めない。
最後の気力を振り絞り、這いつくばるようにして、雪の上を移動する。
空はもう完全に日が落ちていて、そんな雪山の中に一人でいることに更に恐怖が湧き上がり、じわりと涙が浮かんだ。
(誰か……誰か助けてっ……！)
体からは完全に力が抜けていて、もう指一本動かすこともできない。
(俺……ここで死ぬの？)
沈んでいく意識の中、誰かの叫び声が聞こえた。
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深紅のティアラ - これって更新停止していないですよね？ (2020年11月16日 7時) (
レス) id: ee0c8b07ee (このIDを非表示/違反報告)
めい - 学校でのストレスで腹痛になり、休みがちになってしまうのをメンバーが話を聞いてあげて支えるお話が読みたいです。書ければお願いします！ (2020年9月21日 10時) (レス) id: 71f705f52b (このIDを非表示/違反報告)
るー - リク書いて下さりありがとうございました!!ぜひまたリクエストさせてください♪これからも応援してます(^^) (2020年9月21日 9時) (レス) id: 8b87f31f6f (このIDを非表示/違反報告)
あいすろっく(プロフ) - 秋帆さん» リクエストありがとうございます！ (2020年9月21日 9時) (レス) id: 9ae477febb (このIDを非表示/違反報告)
秋帆(プロフ) - 成長痛で苦しむラウールくんの話が見たいです。SnowManに加入してから身長かなり伸びてるのでリアルにありそうだなぁと思って (2020年9月21日 1時) (レス) id: 6a4826467b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいすろっく | 作成日時：2020年9月20日 2時
