Episode,3 ページ5
黄「転入初日だもんな…。そりゃ不安か」
心配するように眉を潜め、ラウの顔を覗き込む照。
そう、中学三年生である我らのかわいい弟、ラウールは、先月、学校を転校した。
康二は芸人としての人気が出始めて忙しそうだし、蓮のモデル業も活発になってきたから、東京に住むが便利だということで、引っ越しが決まったのだ。
辰哉は小説家だし、俺や翔太、照の仕事に影響はない。亮平と蓮の学校も、少し時間はかかるが、通えるレベルの場所だ。
ただ、ラウールの学校は、校則が厳しく、徒歩か自転車での登校しか認められていなかったため、登校が難しくなってしまった。
もちろん、康二と蓮だけが引っ越しすることも考えた。俺達はもういい大人だしな。
しかし、ラウールは、大好きな兄と離れたくないと言うし、それに、どうやら、彼は、前の学校でクラスメイトとの関係が上手くいっていなかったらしい。
新しい学校で、新しい生活を始めたい、と、引っ越しに賛成してくれたので、ラウールの夏休み中、こうして新築の我が家に引っ越した。
の、だが。
(やっぱり、三年生での転校は色々と不安があるよな…)
緊張した面持ちで、ゆっくりと箸を運ぶラウールに、
赤「この前挨拶に行ったとき、先生も優しい人だったし、『仲のいいクラスです』って言ってただろう。きっと大丈夫さ」
少しでも不安を取り除こうと、優しく声をかける。
白「そうだけどさ〜」
黒「ラウは人見知りだもんな〜。お兄ちゃんが一緒にいってやろうかぁ?」
茶化すように言った蓮に対して、「もう!」と頬を膨らませたラウール。
そして、しょぼん、と下を向いたあと、
白「また、友達できなかったらどうしよう…」
小さな声で呟いた。
そんな末っ子の様子に、食卓にいる兄弟全員が、困ったように、顔を見合わせたとき、
紫「大丈夫だ!」
リビングのソファから聞こえてきた大声に、俺たちは体を揺らした。
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零〜0〜 - もうなんか衝撃で、すごく面白いです!!これからも更新頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - あいすろっくさん» レスありがとうございます!!楽しみにしています♪ (2020年9月19日 20時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
あいすろっく(プロフ) - *神奈月*さん» コメントありがとうございます!題材にさせていただいた漫画は、とても衝撃を受けた作品で、私も大好きです(*‘ω‘ *)主ちゃんは次くらいに登場する予定ですので、これからも読んで頂ければ嬉しいです (2020年9月19日 18時) (レス) id: 9ae477febb (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - コメント失礼致します!題材にされている漫画が私自身とても大好きでこちらの物語も何度も読み返しました!名前変更した主ちゃんの登場も楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年9月19日 18時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいすろっく | 作成日時:2020年9月18日 17時