おんせん ページ8
がらがら、と温泉への戸を開ける。
『いくぞー』
「…」
『この辺滑るから気をつけてね』
「…」
『…』
彼はちゃんと私に着いてきてはいるものの距離がある。
しかもタオルを握ってるだけかもしれないけど、彼は大事なところを少し隠してるようにも見える。そんなに恥ずかしいのか。可愛いな、私なんか堂々としてるぞ。
まぁ、そもそも女湯だし
あとね、気にするものを持っていない。私の胸は仕方ない、お母さんもないし、私もないもんはない。この歳になっても"ない"のだから期待はしていない。
…なんて脳内で胸の無さについて自分語りをしつつ、周りを見て言ったら怒られるが、おばちゃんとかおばあちゃんばかりでたまに子連れの方がいたりと私ぐらいの人は見当たらない。
そこまで気にする必要はないと思うけどなぁ、と私の後ろを着いてくるカクには言わないでおこう。
…とりあえず彼に軽く入る前にお湯をかけないと。
『カク、おいで』
「…」
『お風呂に入る前に少しお湯に慣らしておかないと』
「…自分でするわい」
『はいよ』
彼は傍に置いてある桶を手にとって自分にかけ始めた。私も彼の背中にかけるとビクッと跳ねたと思ったら「自分ですると言ったじゃろｯ！」
『自分"も"するって聞こえたよ。(嘘だけど)ごめんごめん、足にもかけようね』
「わしはそこまでガキじゃないわい！自分でできる！」
『あ、折角だから外の温泉にいこうよ』
「聞いとらんじゃろｯ!!!」
扉を開けて彼を通らせてあげると外の温泉には誰もいなかった。夜は冷えるのか、寒かったのでいそいそと温泉に浸かった。
カクが温泉に入ったのを確認して広い所に座る。
ちょこんと顔をつけないように気をつけながら座っているカクを見て
『かわいいなぁー…あ、』
やべっと男の子にとって言われたくないであろう言葉には気をつけていたのについ声に出てしまった。
next…■
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つやか(プロフ) - カクが好きなのでこの作品を読んでいてめっちゃカクへの愛を感じました。面白いです！私も、こういう作品を書いてみたと思いました。 (2022年11月3日 23時) (
レス) id: a4f4961920 (このIDを非表示/違反報告)
4236287 - カクくん！愛がめっちゃ伝わってきました！面白いです！ (2022年6月4日 19時) (レス) @page18 id: 8bec1626d0 (このIDを非表示/違反報告)
Marubox(プロフ) - ハルさん» お、おぉ！カクさん"大好き"がハッキリと伝わってきました！面白いと言って貰えて凄く嬉しいですっ！ちまちま頑張ります！ (2020年7月28日 19時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - めちゃめちゃカク大好きだからこの作品嬉しいです！！そして何より面白い!!更新頑張ってください (2020年7月28日 18時) (レス) id: b2be01bbd7 (このIDを非表示/違反報告)
□ - 哀羅さん» わぁ！コメントありがとうございます！カクさんへの熱が一言めで凄く伝わりました！子カクさんとちまちま頑張ります！ (2020年7月27日 10時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Marubox | 作者ホームページ：https://twitter.com/maru_kibun
作成日時：2020年7月27日 10時
