. ページ30
.
阿「通りゃんせが出来たのは江戸時代後期の1750年辺りからとされていて、そこから明治3年である1870年…
北斗達は、どうやってこの空白の約100年間の情報を集めたんだろう。瓦版なんてそう易々と手に入らないと思うんだけど」
『北斗が過去の記憶を視て探し出したんだよ』
渡「え、あいつも能力持ってたの！？」
Aさんと付き合いの長いみんなでさえも、松村さんの能力について何も知らなかったようだった。
『ま、その能力を使って調べたのかは知らないけどね』
阿「ちょっと、A。
ちゃんと説明して」
『北斗の事は、自分から聞いてよ。
プライバシーの侵害だとか言われて訴えられたくないし』
阿「はぁ…
あいつ、滅多に現れないから話すら聞けないよ」
『ねぇ、これ』
阿部ちゃんの話を他所に、Aさんはある新聞記事を指さす。
【17××年 ××月 ××日】
【村の子供が集団失踪】
【20人の子供は一体どこに…】
『これが事件の始まり…？』
深「しかも、連れ去られてんの7歳ばっかじゃん。後は14歳…？え、健一君と蒼汰君もこの歳だったよね」
『どの記事も、7歳と14歳の子供が連れ去られてる』
向「ざっと、100人ぐらいの子供が連れ去られてるんやな。この事件」
岩「なぁ、これ本当だったらやばいんじゃない」
岩本くんが持っていたのは松村さんのメモだった。それがAさんの手に渡ると、Aさんは目を見開いた。
『…ヤバいってもんじゃないでしょ。
現実に存在したんだね』
Aさんが、そのメモを机の上に置く。
.
.
『集団失踪事件が起きるまで、その町では長男長女である子供は14歳を迎えると、大人だとみなされ労働において酷く扱われた。
そして、それ以外の子供達は7歳を迎えると神の奉納品として命を捧げられていた』
Aさんの口から伝えられた事は、あまりにも残酷でその場の誰もが言葉を失った。
向「そんな…有り得へんやろ」
『でも、北斗がそう言ってるんだから事実なんだよ』
渡「胸糞悪ぃ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 677人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏妃(プロフ) - ちょこさん» ちょこ様、初めてのコメントありがとうございます!!私自身も凄く好きなジャンルでお話を書いているので、その期待に応えられるよう頑張って参りますので応援の程、よろしくお願い致します!! (10月3日 20時) (
レス) id: 9539340c12 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - コメント初めてかもしれません。いつも楽しく読ませていただいております！新作おめでとうでとうございます。めちゃくちゃ好きなジャンルの話だ！！と思ってワクワクしております。これからも更新楽しみにしております。 (10月3日 19時) (レス) @page5 id: 921f733669 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏妃 | 作成日時：2023年10月3日 18時
