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渡「なぁ、佐久間遅くね」
あれから1時間が経とうと言うのに、未だに佐久間は事務所に姿を現さなかった。
『阿部ちゃん、佐久間に電話してみて』
阿「うん、分かった」
阿部ちゃんが胸ポケットから携帯を取りだし、佐久間に電話をかける。
ﾌﾟﾙﾙﾙ…
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ﾌﾟﾙﾙﾙ…
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＿＿＿ただいま電話に出ることが出来ません。
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阿「出ない…」
渡「こんな時に限って…
あいつ、どこで何してんだよ」
宮「何かあったのかもしれないし、携帯の方から逆探知してみれば？」
阿「じゃあ、探知機持ってくるよ」
先程まで騒がしかった事務所の中が一気に静まり返る。
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阿部ちゃんが探知機を研究室から持ってきて、早速佐久間の携帯を逆探知する。
阿「逆探知成功したよ」
『今すぐ、印刷して』
阿「分かった」
事務所の中では印刷機の機械音だけが響き渡り、印刷完了の音が鳴る。
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目黒に取りに行かせると、目黒は印刷された紙を見て目を見開く。
目「これ…やばいんじゃないっすか」
目黒が紙を私達の机に置くと、
その瞬間、冷や汗がこめかみを流れ落ちる。
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有り得ないと思って除外していたひとつの仮説があった。
"御用のないもの 通しゃせぬ"
蒼汰君のような想定外の目撃者は童謡通りに殺されるとばかり思っていた。御用のないもの、関係の無いものは消されると。
だから、健一君達のように連れ去られることは無い。そう安心していた。
油断してた。
そこまで頭が回らなかった。
そして、その周りの人である佐久間が巻き込まれた事。
今、その最悪の仮説が最悪な状態で立証されてしまった。
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私たちの目に映ったのは、
欠けていた筈の楽譜を補う音符の位置に佐久間の携帯があると示された地図だった。
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夏妃(プロフ) - ちょこさん» ちょこ様、初めてのコメントありがとうございます!!私自身も凄く好きなジャンルでお話を書いているので、その期待に応えられるよう頑張って参りますので応援の程、よろしくお願い致します!! (10月3日 20時) (
レス) id: 9539340c12 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - コメント初めてかもしれません。いつも楽しく読ませていただいております！新作おめでとうでとうございます。めちゃくちゃ好きなジャンルの話だ！！と思ってワクワクしております。これからも更新楽しみにしております。 (10月3日 19時) (レス) @page5 id: 921f733669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏妃 | 作成日時：2023年10月3日 18時
