漆拾伍 ページ36
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官兵衛が、自身の服を強く握りしめる。
悲しそうに。
苦しそうに。
官｢でも、何よりも嬉しかった。
Aが幸せに暮らせてるってこの目で確かめられた。
感情を貰ったんやろ？
優しい温かい人達に。
そして、辻斬りである半兵衛に｣
彼に初めて出会った時、
不思議な人だと思った。情けをかけない狂気に満ちた辻斬りである半兵衛が私を殺さなかった時、疑問に思った。
彼は"私"だったからと
意味の分からない理由で私を逃した。
彼の考えは今でもよく分からない。
だけど、彼の狂気の中に温かさを感じた。
『半兵衛に出会ってから、
いつも胸が苦しくなる。でも、その感情を何と言えば良いのか分からなかった。』
官｢それが、誰かを慕う気持ちや｣
『慕う気持ち…』
官｢Aにも、春が来たってことか…喜ばしいことやな｣
『喜ばしい？』
官「おん、喜ばしいことや」
『私はどうするべきなの』
官「Aの思うままに動け。
誰にも左右されず、真っ直ぐな。
それが正しい道や。もうすぐここに見張り番の奴が来る、その前に逃げろ」
『でも、まだ話したい事が』
官「十分、話せた。俺はこれで満足や。
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はよ行け！」
向こうの方で、あべぞうが焦るように鳴いている。多分、見張り番の姿が見えたのだろう。官兵衛に目を向けると、言葉では言い表せないほどの焦燥が頭の中を軋みまわる。
本当にこのままで良いのだろうか。
自分の拳を震える程に強く握りしめ、あべぞうの方へと向かう。
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官「A、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。」
私が去っていく瞬間、
まるで彼は、私に呪いをかけるように
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＿＿＿自分の生きたい世界で生きろ。
私の幸せを願った。
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夏妃(プロフ) - さくらさん» さくらさん、コメントありがとうございます!!最後まで愛読して頂き、光栄です^^*泣くほどなんて、嬉しすぎて舞い上がっちゃってます笑まだまだ物語は続いていくので楽しんでお読みください!! (10月3日 19時) (
レス) id: 9539340c12 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 可惜夜に君を想う完結おめでとうございます！夏妃さんの作品はとても読みやすいし、夢主と官兵衛の過去や半兵衛の恋、お丸とのやり取りも全てに後半は泣いてしまいましたwまた来世verで見れるのが楽しみです！本当にありがとうございました^ ^ (10月3日 1時) (レス) @page48 id: 8dea0f96de (このIDを非表示/違反報告)
夏妃(プロフ) - さくらさん» さくらさん、コメントありがとうございます^^*官兵衛と夢主の過去編は私自身も書いてて少し辛かったﾃﾞｽ😭これからの展開にも期待してくださると嬉しいです！ (2023年5月3日 21時) (レス) id: 9539340c12 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いつも作品を楽しく拝見してます！ 夢小説ですが官兵衛と夢主の過去が悲しくそして儚い感じもして更新される度少しうるうるさせながら見てます笑 これからも頑張ってください応援してます！ (2023年5月3日 20時) (レス) @page4 id: 8dea0f96de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏妃 | 作成日時：2023年4月23日 23時
