君 だ け に *゜

story33＊行列。 ページ35

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　 パンフレットを片手に園内をまわる私達。







　岩「次 何見るー？」




　 「あたし、どーしてもみたい動物がいるんだけど…いいかな？」




　岩「Aちゃんが見たいならいいよ!行こ？」




　 「ありがと(笑)」







　
　 そして、園内をしばらく進むと




　
　 『かわいい〜♡』


　 『モッコモコ〜♡』

　


　 一際大きい歓声を受ける動物。








　岩「パンダ。相変わらず人気だなｗ」



　 「………うん」





　 あたしがどーしても見たかった動物はパンダ。



　

　 近くまで来たはいいものの。


　 人が多すぎてとてもじゃないけど、見れない様子。




　 列までできてるし…






　岩「ちょっと待ってて」



　 「あ、うん」






　 そう言い残すと、近くの飼育員さんのところまで


　 走って行ってしまったがんちゃん。





　 何聞いてるんだろう？


　





　 それから、走って戻ってきたがんちゃん。






　岩「…もう今日は、パンダ終わりだって…」


　

　 「………ぇ…」




　岩「30分くらい前に列、締め切っちゃったんだって…」



　


　 がんちゃんが悪いわけじゃないのに、



　 すっごく申し訳なそうに謝ってる。







　 「……そっか！じゃあしょうがないね(笑)」






　 ほんとは、見れなくて残念だけど


　 これ以上がんちゃんには迷惑かけられないから必死に笑顔を作って笑って見せた。






　岩「ほんとに…いいの？」





　 「うん!だって、さっきふれあい広場で


　 パンダみたいなうさぎ見れたし！もう十分だよ(笑)」






　
　
　岩「・・・ごめん」





　 眉を八の時に曲げて、急に謝るがんちゃん。


　


　 「なんで？がんちゃんは、悪くないよ？」




　 誰が悪いわけでもないのに。






　岩「せっかく楽しみにしてたのに…」








　 「いいのいいの(笑)気にしないで？ほら、次行こ？」




　

　 気づけば自分からがんちゃんの手を握って歩き出していた。



　









　

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