their lesson!! 1 ページ18
「へ?」
「何変な声出してんだよ」
「いや、あの」
目の前では真面目な顔してあることを言う係長。
驚きが隠せない。
「どうせガリレオ先生のことだからきちんと挨拶しに行くんだろうよ?」
「まぁ、そうですけど…」
「じゃあ、俺が第一のお前の父親だ」
「…だそうです」
呆れているようなよくわかっていないような不思議な表情。
その表情になるのも理解しつつも上司の気遣いも分からなくもない。
「先生どうします」
「折角の機会だ、間宮さんに宜しく、と伝えておいてくれ」
にこりと笑って肩をぽん、と叩いた。
「間宮です、いつもお世話になってます」
「いえいえ。今日は宜しくお願いします」
異様な組み合わせ。
一人くすくす笑いながらも席に着いた。
彼も少し緊張しているようで表情がいつもより硬い。
「内海は本当によく使える後輩で、皆から可愛がれてて、私も大好きなんですよ」
「ちょっと係長、からかわないでくださいよ」
「いやいや本当の事だって。正直お前が結婚するなんて娘を嫁に出すようなもんなんだよ」
はは、と笑うと頭を掻いた。
彼はにこにことしているだけでまだ口を開かない。
ふと傍にある彼の手の上に気づかれないように置く。
ぎゅ、と握られて軽く微笑みかけられた。
「間宮さん…いや、貝塚北署のお義父さんというべきでしょうか。
Aさんが注目の的になっているのは十分理解してますし、個人的に早めに連れ去りたい気持ちもあって」
「まるで王子様気取りですね」
「そうでもしないとAは誰かに連れていかれそうですから」
ギザな台詞を平気で歯を見せて言う。
かぁーと熱が顔まで上がってくる。
「まだまだ未熟な僕ではありますが、Aさんを僕に下さい」
深々と礼をする。
それに合わせて私も礼をする。
ギザすぎたかもしれないが彼らしい挨拶の仕方だと、Aは感じた。
(あとは、両親の承諾を得て、それで…)
高鳴る胸にきゅ、と目を瞑る。
心臓の音も更にとくとく、と速くなる。
まさかだった。
「お前に娘はやらん」
「「え?」」
どうやら係長的には判定はDが下されたようだった。
(続)
21人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
十六夜紅葉(プロフ) - 面白かったです!続き書いてください!それと、ガリレオの沈黙のパレード見に行きたいです!あなた様は見に行きましたか? (2022年9月29日 20時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)
茉優 - そー言えば...マニューも「マニュー鵺」になりましたよ♪こちらもよろしくデシュ~! (2015年4月4日 13時) (レス) id: 1680021688 (このIDを非表示/違反報告)
茉優 - きゃ~!nattuしゃんお疲れ様♪ (2015年4月3日 9時) (レス) id: 1680021688 (このIDを非表示/違反報告)
藤咲ユウ(プロフ) - 続きが気になります!せめて赤ちゃんが生まれるまでは続けてください!! (2015年3月29日 13時) (レス) id: 6adc363c80 (このIDを非表示/違反報告)
Nattu。(2代目)(プロフ) - 茉優さん» ありがとう 久しぶりなもののもう全然かけなくって汗 時間ができ次第かかせていただきます♪ おお おめでとう! すごいやん (2015年3月26日 23時) (レス) id: 5d34c5e64d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nattu。(2代目) | 作成日時:2014年3月24日 13時