検索窓
今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:21,690 hit

story65* ページ14

足を踏み入れたのは白く神聖な雰囲気の建物。
風は心地よく、よく晴れている。

「あら、もう来てたの」

背後から声がして振り向く。
ゆるくカールがかかっていていつもと違い可愛らしい雰囲気。

「あの子達もついにねえ」

「何その保護者的立ち位置」

「あら、貴方もそのような感じじゃないの」

ふふ、と笑みを溢す。
フロント係に呼ばれ、二人で駆けた。

「あの、これ結構本音言ってもいいですよね」

「まあ会場に悪い印象を与えない程度には」

「よっしゃ」

そう言ってお互いに親指を立て合う。

いざ会場に向かうとたくさんの招待客と見たことのある顔ぶれ達。
堅苦しそうな雰囲気が混じり合う。
恐らくは学者団体と警察団体だろう。

しん、と会場が静まりベルの音が響く。
白いタキシードに身を包み、少し顔を引きつらせた彼。
ほくそえみながらも横目で見た。
暫くして彼女の父親とベールを纏う彼女。
神父が聖書を読み上げれば、はい、と答える彼ら。
指輪をはめ合い、ベールを上げる。
見つめ合い、誓いのキスを落とす。

笑顔で歩む彼らに花弁を散らばせる、というか彼には投げつける。
彼女は幸せそうに笑っていて、優しく腕をとっている。
周りでは、お幸せにー、と祝福する声。
それに反するように、

「内海を泣かせんなよ、ばーか」

と口で形を作る。

「ふざけるな」

と形作った口。
その後すぐには笑みが見えた。

時計の針は昼時。
もう少しすれば俺らの番だ。

「もうすぐだね」

「ええ、そろそろで私たちの出番よ」

歯を見せあって笑った。

story66*→←作者のお遊びコーナー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

十六夜紅葉(プロフ) - 面白かったです!続き書いてください!それと、ガリレオの沈黙のパレード見に行きたいです!あなた様は見に行きましたか? (2022年9月29日 20時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)
茉優 - そー言えば...マニューも「マニュー鵺」になりましたよ♪こちらもよろしくデシュ~! (2015年4月4日 13時) (レス) id: 1680021688 (このIDを非表示/違反報告)
茉優 - きゃ~!nattuしゃんお疲れ様♪ (2015年4月3日 9時) (レス) id: 1680021688 (このIDを非表示/違反報告)
藤咲ユウ(プロフ) - 続きが気になります!せめて赤ちゃんが生まれるまでは続けてください!! (2015年3月29日 13時) (レス) id: 6adc363c80 (このIDを非表示/違反報告)
Nattu。(2代目)(プロフ) - 茉優さん» ありがとう 久しぶりなもののもう全然かけなくって汗 時間ができ次第かかせていただきます♪ おお おめでとう! すごいやん (2015年3月26日 23時) (レス) id: 5d34c5e64d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Nattu。(2代目) | 作成日時:2014年3月24日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。