そんなつもりなかったのに雑愛されてる【白鳥沢】

8話 ページ9

貴方『よし、これで必要な物は全部買ったかな』


放課後、駅前のスポーツ用品店へ合宿用の買い出しに来た。

目の前でクレープの屋台がいい匂いさせてるけど

私はいい子ちゃんだから我慢出来るんだよ。


学校方面に行くバスを待っていると、背後から誰かに声をかけられた。


「あっれー？君もしかして、白鳥沢のマネちゃん？」


この時点で嫌な予感はしたよ。

この声、馴れ馴れしい口調、

私の知ってる限りでは1人しかいない。


貴方『………何？



及川徹』


及川はチャラチャラしてるし、

いつも女の子にキャーキャー言われててウザい。

天童たちみたいにdisって来ないけど、苦手な人間だ。


及川「なになにー？買い出しー？

そいえば今年はいつから合宿行くの？」

貴方『明後日から。

ウチ単独で行くんだから、青葉城西は関係ないでしょ』

及川「えー、Aちゃん冷たーい」

貴方『及川しつこーい。岩泉にチクるぞ』

及川「岩ちゃんの連絡先知らないくせにーw」

貴方『知ってるけど？』

及川「えっ」


ウソだけどね。



及川「ねえねえこの後暇？一緒にスタバ行かない？」

貴方『えー………奢ってくれるなら』


行きたくないけど、断ったらうるさそうなので条件を付けてみた。


及川「Aちゃんなら勿論いいよ☆

何飲む？コーヒー？」


流石チャラ男、金持ってんのな。



さっきからクレープの屋台のせいでお腹空いたから、

相手は嫌だけど奢られることにした。

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