ページ ページ22
すぐに済ませるという言葉のまま、私の様子など気にすることもなく、彼女───淑女・シニョーラ様は口を開く。執行官ともあろう彼女がどうしてこんなところにいるのか、どうして私を呼んだのか、公子様にバレるとマズいとはどういう意味なのか…訊ねたいことが山程あるが、一旦は彼女の話を聞こう。この場の最良はそれだ。
一体どんな話を聞かされるのか。無駄に身を強張らせて淑女様の声を待っていると、思わぬクエスチョンが飛んできた「貴女、岩神と面識はあるかしら?」
予想の斜め上を行ったそれに戸惑いながらいいえを答える。ならいいわ、と“何やらありそう”な言葉を吐き、「二度は言わないわよ」と淑女様は続けた。
「───岩神は生きている」
頭にまず浮かんだのは、クエスチョン。
驚愕が、ガツンと頭に衝撃を与える。生きている?どうして?確かに彼は死んだ、だから旅人も公子様も行動を起こしているわけで……?
淑女様は変わらず「彼の死は彼自身の偽装よ」「岩神の“計画”に協力する代わり、
「女皇は岩神と
「良い?岩神の“計画”は、璃月で神の死という事実から変革を起こし、港を成長させるという思想が軸。それには公子や
「貴女は計画のサポートにつきなさい。もちろん旅人の監視も行いながらね。別に貴女がサポートの仕方を
判っているわよね?
冷酷な目が私を睨みつけるように、威嚇するようにこちらを向いた。
私は「はい」と冷えた空気の中でなんとか出した、震えた声で答える。フン、とそれを鼻で払った淑女様はコツリと一つヒールを鳴らし、手のひらを私の方へ突き出した。黒い空間は私を弾くようにするすると消えていき、一度瞬きをすれば、既にそこは見慣れた璃月港の景色が広がっていた。
.
1042人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「原神」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もゆ(プロフ) - 2024になった今でも、ずっと楽しみにしています。 (1月6日 2時) (レス) id: 72eec337ed (このIDを非表示/違反報告)
gtuysut5843…(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2022年8月30日 0時) (レス) @page45 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
なつおと(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます。そういって頂けるととても励みになります!一定間隔空けての更新となりますが、素敵な内容をお届けできるよう頑張りますね。 (2022年4月5日 21時) (レス) id: 10e597e23d (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 小説めちゃくちゃ面白くて大好きです!続きがとても気になります!更新頑張ってください! (2022年4月4日 18時) (レス) id: 5b6bab53ae (このIDを非表示/違反報告)
なつおと(プロフ) - ルリさん» コメントありがとうございます。感嘆符の数だけ気持ちが伝わってきていて私も嬉しいです。これからも更新頑張らせて頂きますね! (2022年2月20日 21時) (レス) id: d342b4dd7b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ