私たちの空 2 (ページ10)

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第4話眩しすぎる夏の陽差しページ10

平日でも街には子どもたちの声が溢れていて、電車に乗ってても海だのプールだの花火といった会話が聞こえる。

連日の猛暑が知らせる、夏真っ盛りだとー。

7月下旬、世間は夏休みを迎え、すれ違う人だけでなく、街全体がどこか開放的な雰囲気がしている。

私はそんな夏が好きだ。

私、上野Aはこの間、人生2度目のクビになりかけた。

でも周りの人たちのおかげで、なんとか今の仕事を辞めずに済んだ。

今目の前にあることを全力でやる。

そう誓ったあの日から、私はより仕事を楽しめるようになった。

テレビ局やスタジオの廊下を歩いていると声をかけられるようになった。

佐藤さんからタメ口で話しかけられることも増えたし、他のメンバーについているマネージャーさんとも仲良くなれたと思う。

嵐との会話を楽しむ余裕も出てきたし、みんなの前で名前呼びできるようになってから、翔から話しかけてくれることが多くなった。

嵐に、櫻井翔に、ジャニーズ事務所に感謝の気持ちを伝えられるよう、これからも自分のポリシーを貫いていきたい。

まずは今日の仕事。

頑張れ、私！

「佐藤さん、おはようございます」

「おはよう」

一番乗りだと思ったのに、会議室には既に佐藤さんがいた。

狙ってたのに…笑

今日は私たちマネージャーだけで集まる"嵐マネジメント会議"の日(私が勝手にそう呼んでる)

まあ6人で今後の日程の調整しましょうってだけなんだけどね笑

佐藤さんと少し話していると、東田さんと南野さんが来た。

東田さんは大野さんを、南野さんは二宮さんを担当している。

程なくして相葉さん担当の西崎さんと松本さん担当の北沢さんも来た。

「じゃあ日程詰めていきましょうか」

「はい」

佐藤さんを中心に話し合いが始まった。

「…嵐5人のレギュラー番組の収録は以上になります。では、個々の仕事が入ってる日を教えていただけますか？」

南「じゃあ私から。二宮さんは4日の午後に…」

5色ボールペンの黄色を出し、スケジュール帳に言われたことを書き込んでいく。

今月は映画の公開があるから、二宮さん忙しいな…。

ピリリリリッ。ピリリリリッ。

やばっ、私だ…。

「ごめんなさい。ちょっと抜けます」

北「じゃあ後で僕のやつ見せますね」

「はい、お願いします」

私は会議室を出た。