夏ときみの声と -Summer Memory-

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その後は、自分でも驚くくらいの行動力で

二人を応援した。









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侑李「大貴の連絡先、教えてあげる。」









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例えば、Aに大貴のLINEを教えたり、









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侑李「大貴、Aと花火大会に行ってきたら?」









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Aのトラウマを少しでも無くしてあげたくて

大貴にAを誘うように仕向けた。









結局、失敗してAに辛い思いさせてしまったし、

その日の夜、大貴が勝手にAと寝たのは驚いたけど…









Aはそんなことに気づかず、

最後に大きな決断をしてくれた。









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侑李「A、うちの学校に転校してくるよ。」









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その決断も、

一番最初に大貴に教えてあげた。









LINEでは素っ気なかったけど、画面の向こう側では

口元を抑えるのに必死だったろうな。









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そして、その日の夜。









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侑李「Aー?」









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夕飯が出来て呼びに行くと、









届いたばかりの制服を着たまま

ベッドで寝ているAがいた。









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侑李「また寝てるし…」









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あどけない表情。









せっかくの新品はしわくちゃだし、

髪もボサボサ。









口も半開きで女子力0。









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侑李「起きてA。」









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体を揺すっても起きる気配はなく、

身動ぎするだけ。









そして、Aが寝返りを打ち、

Aの顔がこちらに向いた。









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侑李「……起きて。」









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何度呼び掛けても、スースーと

寝息だけが聞こえてくる。









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侑李「……っ。」









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無意識に伸びる左手。









気付いたら、目にかかっているAの前髪を退けて、

その額に、コツンと拳を当てていた。









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侑李「……起きてくれないと、襲うよ?」









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