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***
「え?」
.
聞かせろよな、って
私、何か言われたっけ……?
.
「……何が?」
大貴「いや、なにがって……」
.
焦ったように大貴の瞳が
キョロキョロと動いている。
.
なんだろう…?
未だに分からなくて頭を悩ませてると
大貴は私の両肩を掴んで、グッと顔を近づけた。
.
大貴「告白しただろ俺!
……それくらい覚えとけっ!」
.
“俺はAの声だけじゃなくて、A自身が好きだから!
大好きだから!“
.
かあっと顔が真っ赤になる大貴。
数秒遅れて、私も身体中が熱くなる。
.
そういえばそうだった…
ごめん大貴。
病院での出来事が大きすぎて
申し訳ないけど、すっかり忘れてた…!
.
「あ、えっと…その……」
.
小さな声に大貴の肩がピクリとして。
私の目をちらりと見て、伏せた。
.
「えっと、その…」
.
不自然に、グーの形に握った手が
膝に置かれている。
ちゃんと返事をしないといけないのに、
どう言えばいいか分からなくて、
手汗がすごいとか、拳を握り直したいとか
そんなくだらないことしか頭に浮かんでこない。
.
「えっとね、大貴…」
大貴「うん。」
.
言わないといけないんだ…
落ち着け私。
大貴みたいにそのまま言えばいいだけだ。
.
「私……ヤキモチ妬いてばかりだったんだ…」
大貴「え?」
.
私の小さな声に聞き返した大貴が身を屈めて、
私の口元に耳を近づけてくる。
.
夏祭りのときも、文化祭の説明のときも、
大貴の周りの人たちにヤキモチ妬いてばかりだった。
.
「それに、妹みたいとか言われてショックだったし…」
大貴「あ、それは……唇突き出してるA見て
俺も恥ずかしくなって、何か変に意識してしまって……っ。」
.
なにそれ!
そうさせたのは大貴のくせに。
絶対に私の方が恥ずかしかったもん…!
.
だけど私は、そんな大貴が……
ぶっきらぼうでイタズラ好きの大貴のことが…
多分、10年前からずっと…
.
「好き……です。」
***
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まりも(プロフ) - 菜子さん» 読んでくださり、ありがとうございます。このお話が菜子さんの心に残ったようで…そう言ってくださってとても嬉しいです。伊野ちゃんメイン残ってお話、、検討しておきます 笑これからもどうぞよろしくお願いします。 (2019年1月19日 20時) (
レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
菜子(プロフ) - まりもさんの作品をはじめて読ませて頂きました。読んでいて本当に心が温まるし、作品を作ったことのない私はいつか、まりもさんのように読んでいて気持ちが和むような作品を作りたいと思えました。これからも楽しみにしています！！伊野尾くんメインの作品お願いします (2019年1月13日 19時) (レス) id: f717513e5e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - きんぐとるさん» ありがとうございます(o^^o)声が出ないという設定はどう書けばいいかとずっと考えていたので嬉しいです！ありがとうございます！笑いつ再開するかまだ分かっていませんが、書くときはまたお付き合いください。 (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ひー☆さん» ありがとうございます!書き始めたときから読んでくださっていて光栄です!ありちね担のひー☆さんに満足して頂けて良かったです!ありちねメインのお話、是非検討させていただきます!こちらこそご愛読ありがとうございました! (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - かよさん» 初めまして!コメントありがとうございます(//∇//)最後まで楽しく読んでもらえてホッとしています笑いつ再開するかまだ分かっていませんが、再開したらまたいらっしゃってください(^^) こちらこそご愛読ありがとうございました! (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2018年4月4日 23時
