55 ページ5
***
手は繋がれたまま、そのまま歩き出す大貴。
.
“この子、大ちゃんの彼女でしょ?”
“Aは俺の大事な人だから”
.
どさくさに紛れて色々言われて、
身体全体が熱くて恥ずかし過ぎて。
だけど、“何か“に期待してしまう私がいて。
下を向いて歩いてると、なぁ、って大貴の声。
.
大貴「何であそこにいたの?」
.
あ、それは……
立ち止まって、さっき鞄に入れたボードで
文字を書いた。
.
『友だちの家に遊びに行ってたんだ』
大貴「あら、もう友だち出来たの!?」
.
ボードを見て、衝撃を受けたように驚く大貴に
ムッとなる。
.
確かに、10年前のあの頃、友だちと呼べるのは
大貴だけだったし、
大貴は私が人見知りだって知ってるから
友だちが出来たって聞いて驚くのは仕方ないけど…
.
『そこまで驚かなくてもいいじゃん』
大貴「いや、驚くわ。」
.
真顔で言う大貴にもっとムッとなって、
唇を尖らせて、大貴を睨むように見ると、
.
大貴「くくっ。スキあり!」
「…っ!?」
.
大貴の右手がガシッと私の唇を掴み、
タコみたいに唇が突き出てしまう。
唇が大貴の前に突き出ていて
無意識に大貴の唇もじっと見てしまうし、
うぅ。やめて。
恥ずかしい!
.
大貴「前は、大貴大貴って
俺にベッタリだったのになー。」
.
確かにそうだけど……っ。
この格好のまま昔話をするのはやめて欲しい。
恥ずかしくて、唇も痛くなってきたから
大貴の手をペシっと叩くと、手が離れてほっとする。
.
大貴「でもさ、お兄ちゃんとしては
やっぱりちょっと寂しいわけですよ。」
***
999人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まりも(プロフ) - 菜子さん» 読んでくださり、ありがとうございます。このお話が菜子さんの心に残ったようで…そう言ってくださってとても嬉しいです。伊野ちゃんメイン残ってお話、、検討しておきます 笑これからもどうぞよろしくお願いします。 (2019年1月19日 20時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
菜子(プロフ) - まりもさんの作品をはじめて読ませて頂きました。読んでいて本当に心が温まるし、作品を作ったことのない私はいつか、まりもさんのように読んでいて気持ちが和むような作品を作りたいと思えました。これからも楽しみにしています!!伊野尾くんメインの作品お願いします (2019年1月13日 19時) (レス) id: f717513e5e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - きんぐとるさん» ありがとうございます(o^^o)声が出ないという設定はどう書けばいいかとずっと考えていたので嬉しいです!ありがとうございます!笑いつ再開するかまだ分かっていませんが、書くときはまたお付き合いください。 (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ひー☆さん» ありがとうございます!書き始めたときから読んでくださっていて光栄です!ありちね担のひー☆さんに満足して頂けて良かったです!ありちねメインのお話、是非検討させていただきます!こちらこそご愛読ありがとうございました! (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - かよさん» 初めまして!コメントありがとうございます(//∇//)最後まで楽しく読んでもらえてホッとしています笑いつ再開するかまだ分かっていませんが、再開したらまたいらっしゃってください(^^) こちらこそご愛読ありがとうございました! (2018年6月17日 20時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まりも | 作成日時:2018年4月4日 23時