夏ときみの声と (Daiki＆Yuri)

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次の日、目が覚めたのはお昼前だった。









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こんな時間まで寝たのは久しぶりだった。









昨日は色んなことがあったから疲れてたのか……

だけど、とってもいい夢を見た気がする。









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グーっと体を伸ばして、枕のそばに置いたスマを見ると、

LINEの通知が来ていた。









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“おはよ、じゃなくて多分おそよ、だろうなー”

“色々あったけど、昨日はやっぱり楽しかった!”









“またどっか、遊びに行こうな”









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大貴からのLINEだった。

最後はお決まりのお侍さんのスタンプもあって。









彼の明るいメッセージに何だか胸があったかくなる。









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そんな幸せな気持ちで大貴にLINEを返して

勢いよく体を起こして下に降りると、









おばさんがお昼ごはんの準備をしているところだった。









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「今日は遅いね。もうすぐ昼ごはんだから

顔洗ってらっしゃい。」









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寝癖も直して来るのよ?と寝起きの私の頭を撫でる。









こんなことされると

たまにママとおばさんが重なって見えることがある。









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女手一つで育ててくれたママ、

泣いてばかりの私を叱ってくれたママ。









優しかったママ。

たくさんの愛情を注いでくれたママ…









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おばさんはママみたいに怒ったりしないし、

ママ以上に優しかったりするけど、









やっぱり、ママが恋しくなるときがある。









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もし叶うなら、もう一度ママに会いたい。

そんなこと絶対に叶わないのは分かってるけど…









会いたいと思うのはいけないことなんだ。









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