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ただヤキモチを妬いただけだった。
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たかが幼馴染みのくせに。
大貴の彼女でもないくせに。
しかも、相手は仲のいい大貴の友だち。
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それなのに、どうして大貴の元を
離れてしまったんだろう。
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「つーか、よく見ると可愛い顔してるじゃん。」
「マジ?超ツイてる!」
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肩を引き寄せられて、そのまま歩き出す彼ら。
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“イヤだ”
“触らないで”
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拒否する言葉も出すことが出来ない私は
このままこの人たちに連れて行かれるのかな…
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「…っ、はぁ、はぁ……放せよ。」
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不意に響いた、低い声。
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ずっと、その声が好きだったけど、
今まで聞いたことないような怖い声……
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幻聴だろうか。
この声を出してるのは、本当に貴方?
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「はっ、誰だテメェ…」
大貴「いいからその手を放せよ!」
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……違う。
私が大貴の声を聞き間違えるわけがない…
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だって、その声はずっと私を安心させてくれたもの。
私はその声をずっと聴いてたもの。
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ヒュー……ドンッッ!
パァン!
.
「っ……」
.
一刻も早く大貴の元へ駆けつけたいけど、
大貴の後ろに見える花火のせいで体に力が入らない…
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“この子さえいなければ…”
“出て行きなさい”
“あなたの顔なんて、二度と見たくない”
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あのとき言われた言葉が鼓膜を駆け抜け、
頭が痛くなる。
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あ…もう、ダメかも…
.
大貴「……っ、A!」
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瞬時に私を支え、抱き留めてくれた大貴。
酷く心配した表情で私を見つめるその瞳に、
自分が映っている。
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大貴「…っ、おい!A!」
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その声が意識がある、
最後に聞こえた言葉だった。
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まりも(プロフ) - 由依さん» お久しぶりです!そう言っていただいて嬉しいです (//∇//)実はまりも、知念担なんです笑(だから知念くんをカッコよく書いてます笑)伊野ちゃんもこのお話に出てくるのでまたどうぞよろしくお願いします(_ _) (2018年3月30日 23時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - お久しぶりです。とっても面白いお話しですね!やっぱりまりもさんが描く知念君が物凄くカッコいいです(#^.^#)まりもさんは誰担ですか?私は伊野尾担です。これからも応援しております☆続き楽しみにしています♪ (2018年3月26日 0時) (レス) id: 0583577ad2 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いちごさん» お返事遅くなってしまいごめんなさい。今日からまた更新していきますのでどうぞよろしくお願いします (_ _).。o○ (2018年3月21日 21時) (レス) id: a272dd9bdd (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 大ちゃんの声好きです。なんかまだ冬休みじゃないのにあ、あれどうなったんだろ。ってなって来ちゃいました。 (2017年11月17日 15時) (レス) id: 466f1db944 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ねこ (有岡神担)さん» コメントありがとうございます!そう言っていただいて本当に嬉しいです*\(^o^)/*不器用な大ちゃんにもっとキュンとしてもらうように頑張ります!笑 (2017年8月17日 13時) (レス) id: a272dd9bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2017年8月14日 0時