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***
侑李「遅い。」
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家に帰って待っていたのは、
少しだけ眉を潜めて、低い声で放つ侑李。
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侑李「買い物行くだけで
どれだけ時間かかってんの。」
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はぁ、とため息をつかれて
大きな黒い目が、私から大貴に移る。
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侑李「Aを連れてきてくれてありがと。」
大貴「いや、別に。」
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さらにずん、と低くなった侑李の声に
隣の大貴の顔が強ばる。
私の腕が侑李に掴まれ
勢いよく、侑李の方へと体が傾く。
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侑李「まさか大貴と一緒にいると思わなかったよ。
会う約束でもしてたの?」
大貴「たまたま会っただけだよ。
俺だって、Aと会うと思わなかったし。」
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なんとなくだけど、二人の間に
ピリピリとした空気が流れてるのがわかる。
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険しい顔の二人。
見てるだけで怖くて、
喉に突っかかったものが溢れそう。
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何かにしがみつきたくて、ギュッと侑李の袖をつかむと、
侑李は一度こちらに目を向けて、またふいと大貴を見た。
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侑李「とにかく本当に助かった。
A、母さん呼んでたから先に上がってて。」
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こちらを見ることなく、そう言い放つ侑李。
チラリと大貴を見ると目が合って、
ニコッと微笑んでくれた。
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大貴「またなA。今度は迷子になるなよ。」
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前みたいな苦しそうじゃない、笑顔。
前に言ってもらえなかった
“またな”って言葉が嬉しい。
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だから私も“またね”って伝わるように
大貴に大きく手を振った。
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侑李「大貴ってさ、どう見てるの?Aのこと。」
大貴「……どうって?」
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侑李「Aは大貴にとって、妹?
それとも、トクベツ?」
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大貴「……さあ。
どっちだと思う?」
侑李「……っ。」
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あのあと、二人がこんな会話をしているなんて
知らなかった。
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まりも(プロフ) - 由依さん» お久しぶりです!そう言っていただいて嬉しいです (//∇//)実はまりも、知念担なんです笑(だから知念くんをカッコよく書いてます笑)伊野ちゃんもこのお話に出てくるのでまたどうぞよろしくお願いします(_ _) (2018年3月30日 23時) (レス) id: 0257840ab5 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - お久しぶりです。とっても面白いお話しですね!やっぱりまりもさんが描く知念君が物凄くカッコいいです(#^.^#)まりもさんは誰担ですか?私は伊野尾担です。これからも応援しております☆続き楽しみにしています♪ (2018年3月26日 0時) (レス) id: 0583577ad2 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いちごさん» お返事遅くなってしまいごめんなさい。今日からまた更新していきますのでどうぞよろしくお願いします (_ _).。o○ (2018年3月21日 21時) (レス) id: a272dd9bdd (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 大ちゃんの声好きです。なんかまだ冬休みじゃないのにあ、あれどうなったんだろ。ってなって来ちゃいました。 (2017年11月17日 15時) (レス) id: 466f1db944 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ねこ (有岡神担)さん» コメントありがとうございます!そう言っていただいて本当に嬉しいです*\(^o^)/*不器用な大ちゃんにもっとキュンとしてもらうように頑張ります!笑 (2017年8月17日 13時) (レス) id: a272dd9bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2017年8月14日 0時