嫌いじゃないけど。 (ページ14)

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「泊めてよぉー！ねー？タムちんと勇翔はお友達でしょー！！」

「友達になった覚えないんだけど」

「仲間じゃん！！」

「仲間だからと言って泊める義理はないよね。てか、仲間なら他のメンバーに頼めばいいでしょ。他の皆は仲間じゃないの？わー、タムひっどーい」

「むぅ……勇翔！もうつんでれいらんから！泊めて！」

「ツンデレしてるわけじゃない。タムにデレたこと無いでしょ。ウザい、帰れ」

ツンデレなんてした覚えはない
むしろ、強いて言えばツンしかしてない
多分こいつはツンデレの意味を理解してないんだろう、さすがはアホ。

「もう！いーの！泊まります、決めました」

「討つよ？」

「じゃあ、泊めてもらうお礼ね！」

そう言ってタムは、俺の体を引き寄せる
え、俺の方が背でかいんですけど
俺の方が力ありますけど

あれ？抵抗できない…

「ん、泊めて…？」

「……怒るよ？」

ぎゅぅっ！！って声に出しながら抱き締められる

あぁ、暑苦しい
こんな真夏にくっつかないでよ
汗くさいし、ベタついてるし

「だめ？タムちん嫌い？嫌？」

「……嫌い」

「…………ほんとに…？」

うわ、なにこいつ

本当にズルいよね

「タムちんのことっ……嫌いなの……？」

ここで泣き落としとか…

こいつ、将来詐欺師とかむいてるぞ、うん

「……紙一重で嫌い」

「紙一重なの！！いぇーい！！！もうちょっとで大好きなるじゃん！！」

いやいや、次は普通だろ、アホか

いや、こいつはアホだった、うん。

「…………今日だけだから」

「泊めてくれるの！？勇翔、ありがと！！大好き！！」

あぁ、俺って弱いんだな…………