トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ15)

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サンジ「A、さん」

「……なあに、サンジ君」

隣で止まった足音、呼ばれた名前
顔をそちらに向ければ切なそうに笑う彼

………なんだかその表情はどこか見覚えがある、いつみたかは思い出せないけど

サンジ「さっきはすいません、素っ気ない態度とっちゃって」

「ううん、大丈夫だよ」

いつものように怒ってないよというつもりでニコリと笑う

「私が……気づかないうちに何か気に触るような事でも」

サンジ「ちっ違うんです！」

慌てたような声に、少し驚いた

サンジ「俺が、勝手にあなたを……」

そう言って、苦しそうに言い澱むもんだから無意識にリラックスさせようと微笑んでしまう

サンジ「俺は……その」

目は見ない、話を聞いてあげる時のいつもの癖

「うん」

優しい声で一拍おいて相槌、この一声でだいぶ人は余裕ができるらしい

中学、高校は愚痴や相談によくのってあげた
聞き上手なのよ、私

すうっと息を吸って、君はゆっくり話し出す

サンジ「…あ、あなたが似て、て」

「似てる？」

ゆったりした口調、柔らかい声
それは話す人を緊張させないため、急かさないため

サンジ「………母さんに、似てて」

「……ん？」

思わずもれた声、それはちょっと予想外だったなーサンジ君
聞き上手なAちゃん一瞬キャラ崩れしちゃったよ、驚愕驚愕マジ卍

でもつっかかってたものが取れたらしいサンジ君
私の様子も気にせず話は続く

サンジ「笑った時とか………反応が似てるんだ。だからさっきのあれは、そのせい。

Aさん見てると、死んだ母さんがちらついて」

「……そ、か」

母親ってソラさんだよね

…………え、似てるか？

いや、それよりどうしたらいいんだ、私がいるとサンジ君思い出しちゃうわけでしょ
悲しい思いさせたいわけじゃないし…

もうバラティエ来ない方がいいのか、というかサンジ君に会わないとなると麦わらの一味と行動できなくない？なにそれ主人公と絡めないとかオワタ式じゃん

ざっと私の思考回路はこんな感じ、軽くパニックである

「で、でも…バラティエまた来たいなー………なーんて」

サンジ「え…また来てくれるんですか！」

…

………

「んん？」

返って来た返事はとても弾んでいて、これまた予想外

ごめんサンジ君、そろそろお姉さんキャパがオーバーで頭がボンバーイエイしそうなんだけど