トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ13)

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サクラ「それ以来……あの人は誰かからの好意を信じられなくなったんだ」

照れたり、笑ったり……冗談を言ったり
普通みたいに振舞ってるけど、あの人はいつも相手をどこか信じきれてない

サクラ「頭では、いい人だって分かってても…心のどこかで疑っちゃう

あの人の後ろには…
あの6年間の冷たい視線と、囁かれる陰口がいつも付いて回ってる」

そこまで話し終え、隣の男を見る
やはり驚いた様子で、目を見開いていた

そりゃそうか、あんな風に笑ってニコニコと話してるあの人に
そんな裏があるなんて、思ってもみなかったんだろう

サクラ「……だから、少しでも好きだって伝えて、

必要だって、甘えて、頼ってあげて。

それがあの人にとっての喜びだから」

サンジ「……」

サクラ「思い出させたくないんだ、昔を」

隣に “ いる ” ことしかできなかった自分には、これ以上どうすることも出来ない

あとは、周り次第

サンジ「…………迷惑に、ならねえかな」

サクラ「…あの人、死ぬほど優しいから」

サンジ「…そっか」

すくっと立ち上がり、どこかへ歩き出した金髪の男
方向からして食堂だろうか

視線を、横から前に戻し夕日に照らされる海を眺める

夕日を見ながら、マストにもたれ、思う

ここに来てよかった、この世界に来て

あの人が、笑って、楽しそうに過ごせてるのをみて俺は嬉しい

あの人が笑えてるのは
この世界が、とても優しいから

サクラ「また、話しちゃったな…」

夕日を眺めてたら、頭に赤い髪の男がちらと浮かぶ

心の中で、Aに謝りながらクスリと笑った

サクラ「………結局、名前なんだっけ」

そういえば最後まで思い出せなかった