トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ12)

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サクラ「…昔のこと、話すのは、2人目だ」

そう言って、彼はゆっくり目を閉じた

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当時、小学校1年生
遠足のバスの座席は、決まった子と座ることになっていて

あまり人と話すことが得意ではない自分は、話しても返事しないからつまらない、と言われペアだった子に嫌がられていた

ペアの子「サクラ君、つまんないからヤダあ！」

当時はみんな子供だった、思ってることをポンポン口に出してしまう年頃だったんだろう

サクラ「……」

まあ、実際ぐうの音も出なかったんだけどね
でも確かこの時だ、初めて彼女と喋ったのは

「私と座ろう？」

優しく微笑みかけて、手を差し出してくれた彼女
まだ顔は見れなくて、曖昧な返事しか出来なかったけど

それでも俺は嬉しかった

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3年生、やっぱり人と話すのは得意じゃない
俺のクラスには子供ならではの、自分の意見を押し付けて人の話を聞かない子が多かったんだ

何も言わないし怒らないせいか、みんなは俺をいじるのを楽しんでいた
足を引っ掛けたり、こいつあの子のこと好きなんだぜとあらぬ噂を流したり……

話を聞く気もないみんなに、弁明しても無駄だと思い、やはり何もいわなかった

昼休みなんかは図書室とかで時間を潰してた

「サクラ君、だよね？前の席いい？あ、私A、同じクラスなの分かる？」

質問の多い子、でも嬉しかった

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6年生、いつの間にか俺をいじるのは止んでいて
まあ、みんな大人になったのだろうと思い、特に不思議に思わなかった

その頃には、あの子とよく話すようになっていた

「おはよう、サクラ」

サクラ「おはよう」

この人以外、喋れる人もいなかったし
特に周りを気にしてなかった俺は

その時、まだ気づいてなかった

彼女が教室に入ってきた時に、クラスの人たちが逃げるように教室から出ていったのを

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6年のある日

廊下で聞いたんだ、あの子の悪口を
まるで昔の俺と重なるようで、すぐに彼女にそれを知ってるのか聞いた

そしたら

「知ってるよ、全部」

苦しそうに笑う、お願い、笑わなくていいから

いつから、他には何されたのと聞くとゆっくり話す

「1年の時から、ずっとだよ
私を避けて、近づかないのみんな

気持ち悪いのかな、私」

彼女は優しすぎたんだ、まだ笑っていた

「信じたいんだ、本当は本心じゃないんだって、嫌々やってるって」

みんなのことが好きだと言って

泣きながら、彼女は笑ってた