115. これから先も ページ20
改めて校庭を見渡すと、懐かしい遊具で溢れていた。
滑り台、シーソー、鉄棒にジャングルジム、飼育小屋…。
万里｢今見るとホント小せぇな｣
A｢あ、ブランコ！｣
万里｢A、乗ってみるか？押してやるよ｣
A｢うん！｣
鎖を握りしめて、万里に背中を押される。
…最初は低かった目線が上がっていく。
身体に触れる風が心地いい。
A｢…遊具の中でコレが1番お気に入りかも｣
万里｢お前ホントこれ好きだよな｣
A｢だって、これ乗ったらすぐ万里が来てくれたもん。あれって何で？｣
万里｢危なっかしいんだよお前は！｣
ーーー他の遊具とか、友達と遊んでても、私がブランコに乗ろうとするとすぐ走ってきて、こうして背中を押してくれた。
(…私、ホントにずっと万里と一緒にいたんだな…)
教室の中でも、外でも、もちろん家でもーー。
A｢…万里、止めて？｣
万里｢はいよ｣
身体をそっと支えて動きを緩め、ブランコを止めてもらった。
そこから降りて、改めて万里と対峙する。
A｢万里、大好きだよ｣
…自然と笑顔になって伝えられた。
一瞬、ぽかんとした表情になる万里。
万里｢…何だよ、急に｣
A｢…ちゃんと言っとこうかなって…｣
何となく照れくさくて万里の後ろに回って、背中合わせになる。
A｢…生まれた時から万里がずっと、ずっと傍にいてくれたから、辛いことも乗り越えてこれたし、毎日がすごく楽しいよ｣
万里｢…だから、いきなり何なんだよ｣
A｢…私は至さんが好きで、ずっと一緒にいたいって思ってる。でも、万里から離れるワケじゃないよ｣
後ろ手に万里の手をぎゅっと握る。
戸惑ったように、ピクっと僅かに動いたのが分かった。
A｢万里、大好き｣
万里｢…何なんだよ、お前は｣
そう言いながら、手を力強く握り返された。
万里｢…A、手かかるし危なっかしいから…しょーがねぇから、オレだけはずっと味方でいてやる｣
A｢…ありがと｣
…多分、今、万里は泣いてる。
泣き顔なんて見られたくないだろうから、気づかないフリしよう。
ーーそのまま時間が過ぎて、万里が落ち着いた頃。
どちらともなく手を離し、またお互い向き合う。
万里｢…帰るか｣
A｢うん！｣
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時雨 - 読ませてもらいました！万里君のシスコンが可愛すぎる！こんなに愛されてみたいですね。たるちは安定の可愛さで、裕也さんはthe大人の男の人感がかっこいい！ (2020年4月4日 13時) (
レス) id: 965ecb5c1a (このIDを非表示/違反報告)
うりうり(プロフ) - 罰ゲームなんなんですかああああああああ！！！！ (2019年9月10日 16時) (レス) id: 11d35ae2ce (このIDを非表示/違反報告)
クリア - すごい面白かったです。更新頑張ってください！ (2018年3月3日 8時) (レス) id: 0c79b731d4 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2017年12月17日 8時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
Mina(プロフ) - じゅんたんさん» そんな嬉しいこと言ってもらえるなんて…嬉しすぎます(T ^ T)いつも読んでくださってありがとうございます！駄作ですが、これからも読んでいただけると嬉しいです(^^)更新頑張ります！ (2017年11月6日 9時) (レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mina | 作成日時：2017年11月5日 9時
