53. 負荷 ページ9
A「っ……！」
突然、何か息苦しい感じがして飛び起きた。
…私には毛布がかけられていて、辺りはシンと静まり返っている。
時間を刻む時計の音が聞こえる。
(3時……)
中途半端な時間に起きちゃったな。
もう一度寝ようとした時。
A「っ…！うっ……」
激しい頭痛と共に、吐き気が襲ってきた。
(何、これ……！)
上手く息ができなくて、何度も嗚咽を繰り返すものの、何も吐き出せなくて苦しい。
とにかく洗面所へ移動しようと試みたけれど、体が上手く動かせない。
つらい。痛い。苦しい。キツい。
(誰、か……)
「………A？」
――声のする方に目をやると、驚いた顔をした兵頭くんが立っていた。
A「っ……ひょ…ど…」
十座「落ち着け。ゆっくり息しろ」
(何で兵頭くんがここに…)
背中をさすってくれるけど、何とも言えない気持ち悪さは体の中をグルグルしていて、上手く言葉を発することもできない。
十座「キツいか？吐けそうか？」
その問いかけにコクコクと頷く。
……すると、身体がふわりと浮いた。
兵頭くんが抱きかかえてくれたのだと分かった。
十座「とりあえず、トイレに連れて行く。それまで我慢しろよ」
早足で、でもあまり振動が伝わらないように丁寧に運んでくれた。
――洗面所に着いてすぐ、私は一気に胃の中の物を戻し、倒れてしまった。
頭が割れそうなくらい痛くて、体中に重苦しいモノがまとわりついて、渦巻いて。
…目を、開けることすら出来ない。
十座「…救急車呼ぶ。摂津連れてくるから、少し待ってろ」
くしゃっと髪を撫で、兵頭くんが走っていった。
――ダメだ。
何も、考えられない。
咳が止まらず、痛みは段々ひどくなっていく。
ただ、苦しくて、辛い。
(…私、どうなるんだろう……)
―――……え？
―――あの人の顔が、頭に浮かんだ。
何で？
どうして、今、あの人の事が浮かぶんだろう…。
その記憶を最後に、私は意識を手放した。
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Mina(プロフ) - 姫林檎さん» ひめりんごさん！嬉しいお言葉ありがとうございます！( .. ) 亀更新ですみません…(泣) これからもがんばります(^^♪ (2017年10月28日 9時) (
レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎 - Mina様初めましてひめりんごと申します。毎度毎度更新させれるのを楽しみにしていますヾ(●´∇｀●)これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 1時) (レス) id: 30815a9d4d (このIDを非表示/違反報告)
Mina(プロフ) - pineさん» すみません！外しておきますね。ご指摘ありがとうございます！ (2017年9月7日 17時) (レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
pine(プロフ) - オリフラ外してくださいね (2017年9月7日 6時) (レス) id: 3bc5a1844b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mina | 作成日時：2017年9月7日 1時
