95. ダメな大人 ページ42
…寮に戻って、呆然とする。
(…祐也にぃ、何で…)
万里「…あの人、ずっとお前のこと想ってたんだな」
A「……でも、私は…」
万里「分かってる。…分かってるから」
万里がポンポンと頭を撫でる。
(…祐也にぃ……)
見えない何かに、押しつぶされそうだ――。
「ただいま」
A「っ…至さん…！」
玄関から至さんの声が聞こえて、思わず走り出して、至さんに抱きついた。
至「えっ、と…A？どうしたの？」
戸惑いながらも、背中を優しく撫でてくれる。
(至さん…私は、至さんが……)
万里が玄関に顔を覗かせ、私の頭に手を置く。
万里「…至さん、話聞いてやって。今日、ちょい色々あってさ」
至「色々？」
万里「アンタにとっても重要なことだと思う。ゲームはその後な」
至「…分かった。A、オレの部屋行こ」
至「……祐也が？」
A「…はい」
…Aから話を聞き終えて、固まる。
確かに夕方にはもう会社にいなかったけど…まさかその日の内に行動するとは、思ってなかった。
A「…もう、色々なことが一気に起きすぎて、訳が分からなくて…」
至「ほら、泣かないで。落ち着いて？」
泣き出しそうな顔をするAの頭を撫でる。
(…祐也、明日覚えとけ)
至「…A、今、揺らいでたりする？」
A「え…？」
至「…祐也の方がいいかもしれないって、思ってる？」
咄嗟に、不安で発してしまったその疑問。
Aは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに首を横に振った。
…その答えを見て、ホッとしてる自分がいる。
A「…ただ、ちょっと混乱してて…どうしたらいいか、分からないだけで…」
至「…うん」
A「…祐也にぃ、どうして……」
…祐也はAの初恋の相手。
アイツがいいヤツってのは知ってるし、正直、勝てる自信なんてないけど。
でも――……
至「…A、おいで」
腕を広げると、Aがゆっくりオレの腕の中に収まる。
強く、強く抱きしめた。
至「…お願い、どこにも行かないで。オレの傍にいて」
A「…至さん……」
…戸惑いながら、そっとオレを抱き返してくれる。
――Aがいなくなったら、きっとオレは死んでしまう。
それくらいAのことが大切で…大事なんだ。
――ホント、ダメな大人だ。
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Mina(プロフ) - 姫林檎さん» ひめりんごさん！嬉しいお言葉ありがとうございます！( .. ) 亀更新ですみません…(泣) これからもがんばります(^^♪ (2017年10月28日 9時) (
レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎 - Mina様初めましてひめりんごと申します。毎度毎度更新させれるのを楽しみにしていますヾ(●´∇｀●)これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 1時) (レス) id: 30815a9d4d (このIDを非表示/違反報告)
Mina(プロフ) - pineさん» すみません！外しておきますね。ご指摘ありがとうございます！ (2017年9月7日 17時) (レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
pine(プロフ) - オリフラ外してくださいね (2017年9月7日 6時) (レス) id: 3bc5a1844b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mina | 作成日時：2017年9月7日 1時
