私たちの秘密事。２

70 ページ21

.






丸1日かけて始まったテストは、あっという間に終わった。






塾長「みんなお疲れ様！！よくこの夏休み頑張った！テスト結果は通常授業で発表するから今日はもう終わりにして、みんなで外のバルコニーでBBQするよ〜」








塾長の一言を聞いて、やっと終わった〜と開放感に満ち溢れている生徒。






合宿が終わるということは、高校2年の夏休みが終わることを意味していた。









樹「Aテストできた？」







『…もうだめかもしれない、』







そう、私はあまりテストに手応えを感じなかった。







樹「えっ、Aも？俺ももう終わったわ」







『うわ〜樹と一緒か…』←







樹「おい、それどういう意味だよ」









慎太郎「2人ともお疲れ様っ！ねえ、2人にお願いがあるんだけど、野菜とかバルコニーまで運んでくれない？」








しんちゃんはBBQの準備に取り掛かっていた。








樹「えー、時給1500円なら！」





慎太郎「あほか」








そんなボケをスルーして、私はバルコニーまで野菜を運ぶことになった。








食堂の裏のキッチンに行くと、大我が数人の先生とお肉を切り分けている。








合宿が終わるまでに、しっかり大我と話したい。







そう思っているうちに、大我をじっと見つめてしまっていたせいか、ばちっと目が合う。








いつもならニコってするのに、お互いにまだ、ぎこちない。







やっぱり、前の関係にまだ戻れていないんだ。









「あっ、Aちゃん！そこの野菜持ってって〜」







大我の隣にいる先生に言われて、私は野菜を運ぶ。







…いつまでこんな関係なのだろうか。







早く、話さないと。









そのまま、自然豊かなバルコニーでBBQが始まった。







みんなで美味しいご飯を食べて、喋って、ゲームもしたりした。







夕方が過ぎて、時計を見るともう20時を回ろうとしていた。








…大我と話したい。







私はそう思って、チラチラあたりを見渡すが、大我がいない。








…あれ、どこいるんだろ。









.

71→←69

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す