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やっと、顔をあげて、私を見つめると真剣な眼差しで私を見た。
大我「それ、いつ?」
『…、私が答えたら怒るじゃん』
大我「俺が怒らないように言って」←
怒らないように言って、って、嘘をつけってことなの?
…いや、でも後々ばれたら怖いから本当のことを言おう。
『…大我と付き合う、半年前、です』
そう言うと、またもやソファに顔を沈める彼。
撃沈している。←
『………、ごめん…』
大我「………誰」
さっきよりも声のトーンを低くして聞いてくる。
これ以上話していいものなのだろうか。
大我の知らない人ならなんとかなるのに…。
『……、ねえ、私が今好きなのは大我だよ?』
大我「知ってるよ?だから、Aのこと知りたいの、」
ほら早くって言って、私の顔を真剣に見つめる。
大我「そんな言えない相手なの?」
『……………、樹』
すると彼は目を見開いた。
大我「え、田中?」
私は静かに頷く。
実は、樹に告白されて1年間くらい付き合ったことがある。
でも、結局幼馴染みとの関係の方が落ち着くことにお互い気づいて、今では昔からの幼馴染みの関係に戻っている。
大我「へー、ただの幼馴染みじゃないんだ」
彼はさっきと違って、強がっているように見える。
『でもっ、私が今好きなのは、たぃっ……』
その瞬間、思いっきり腕を引き寄せて、私の頭の後ろに手を添えると、彼の唇が私の唇と重なった。
いつもより長くて、息が苦しい。
やっと離してくれた時には、彼の瞳からどこか切なさを感じた。
大我「…もう、誰にも渡したくない」
独占欲の強い彼は私を痛いくらいに強く抱き締めた。
『ねぇっ、苦しっ…』
大我「あっ、ごめん」
そう言うと、彼はきゅっと腕を緩める。
でも離してくれない。
大我「ちょっとだけ、このままでいさせて?」
ふわっと香る大我の匂いに頭がくらっとする。
彼の肩に私の顔を乗っけると、心地よくて寝ちゃいそうになった。
束縛する彼氏は嫌だけど、嫉妬してくれるのは、少し嬉しくなる。
『…大我のいい匂いするっ』
大我「そう?Aから俺の事離れられなくしたい」
『もう、してるよ』
そう言うと大我は、嬉しそうに微笑む。
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なつみかん。(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!文章を褒めてくださるの初めてで凄く嬉しいです。もっと更新できるように頑張ります! (2019年6月21日 0時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 文章が綺麗でとても好きです。更新楽しみにしています...! (2019年6月20日 15時) (レス) id: 7242c34cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつみかん00 | 作成日時:2019年6月18日 0時