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急いで歩いて、家に着く。






『ありがとっ、ジャケット返すね』






大我「いいよ、そのまま預かってて。返すの次会うときでいいから」






そういうと大我はにこって笑って私の頭をぽんぽんと叩く。






大我「風邪ひかないように、しっかりお風呂入って温まってね?」






大我はびしょ濡れで白のYシャツから肌がぺたっと透けている。






『うん。あ、ちょっとまって、』





私は急いで家に入って、タオルと傘を準備して、大我に渡す。






『これ、使って?』






すると大我は、ありがとうって言ってとびきりの笑顔を見せる。







じゃあまた。そう言ってお別れして、彼の背中が見えなくなるまで見送る。







貸してくれたジャケットからはまだ大我の匂いがして、心がきゅんと苦しくなる。








.









『ただいまー』






母「あれ、その服どうしたの?」







家に入ると、早速お母さんにジャケットを指摘される。






『あー、これは、急に雨降ってきたから、先生が貸してくれたんだ』






母「京本先生が?」





『うん』






これ以上怪しまれないように私は黙って自分の部屋に行く。







親にバレたらこの世の終わり。






絶対にバレちゃいけないんだ。









.








それから夏期講習が始まった。







ほぼ毎日、太陽がジリリと地面を焦がして気温が30度を上回る晴天の中、塾に通いつめていた。







大我と会えるから苦ではないけど、さすがに毎日勉強していると頭がおかしくなってきそうだった。








そんな今日は、大我が休みで、代理の森本先生が担当の日。








初めて会うから緊張する。







大我は昨日、俺以外の先生に任せたくないってずっと言っていたけど、どうしても外せない家族との用事があるらしい。






親に渡す授業の報告書にも、大我からのメッセージで【私用で明日は森本に担当をお願いしています。何かあったらすぐに連絡ください。】と、書いてあった。






私は今すぐ大我にクレームを付けたいぐらいだ。







嫌々ながらも塾に行くと、






慎太郎「おっはよーう!」






筋肉がたくさんついてそうな、ガタイのいいお兄さんが私に明るく挨拶してきた。







『お、おはようございます…』







龍太郎「Aちゃんだよね?よろしく!俺、森本慎太郎。しんちゃんって呼んで」






『あ、はい…』←







なんだか、熱血教師のような雰囲気で少し引く。←

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なつみかん。(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!文章を褒めてくださるの初めてで凄く嬉しいです。もっと更新できるように頑張ります! (2019年6月21日 0時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 文章が綺麗でとても好きです。更新楽しみにしています...! (2019年6月20日 15時) (レス) id: 7242c34cf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつみかん00 | 作成日時:2019年6月18日 0時

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