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『ねえ、化学教えてよ〜〜』
樹「ちょ、うるさい、現代文移してる時くらい静かにして」
『うわ、うざ』
塾の自習室はそこまで広くなく、席が10個もないくらいの狭い教室になっている。
まだ2週間前だからか、生徒は私と樹しかいなかった。
樹に現代文のノートを貸してるうちに、私は苦手な化学と戦っていた。
樹も正直、化学は得意ではないが、私よりできるだろうと思って、すがっている。
『樹ってなんでいつも現代文の時間に寝るのっ』
樹「いや〜あの先生の声が完全に子守唄じゃん?寝ないわけないよね〜」
あたかも正論のような言い方する彼に呆れる。←
その時。
ガラガラ
すると、自習室のドアが開いた。
大我「何してんの?」
そこには、大我がいた。
『えっ、…たっ、…先生いたのっ?』
危ない、樹の前で、大我って言いそうになってしまった。
樹「あっ、先生〜、こいつうるせーんすよ、化学教えろ教えろって」
『えっ、違うじゃん、そっちが現代文教えて欲しいって言ってきたんでしょっ、』
そんなやり取りを見ていた大我は元々色白なのに、なんだか今日は余計白く見えた。←
…絶対に、怒ってる。
大我「ふーん。ずっと2人でやってたんだ?」
『えっ、今日先生休みじゃないの?』
大我「授業終わって21時から講師の研修だから」
時計を見ると、20時40分。
もうそんな時間が経っていたんだ。
ここの塾は月に1度、講師全員が参加する研修がある。
まさか、今日だなんて。
樹「え、先生、これなんでこうなるわけ?」
空気を読めないのか、読めているのか、よく分からない樹は大我に現代文を聞いていた。
大我は樹に近づいて、勉強を教えていた。
……なんだこれ、気まづい、、。
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なつみかん。(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!文章を褒めてくださるの初めてで凄く嬉しいです。もっと更新できるように頑張ります! (2019年6月21日 0時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 文章が綺麗でとても好きです。更新楽しみにしています...! (2019年6月20日 15時) (レス) id: 7242c34cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつみかん00 | 作成日時:2019年6月18日 0時