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風磨は私の腕をさっきよりも強く掴んだ。





その衝動で私の体制が崩れ、風磨との顔の距離は5cmもない。









『………っ、』









その瞬間、風磨の唇と私の唇が重なった。







私の頭は真っ白になる。







…………私、風磨にキスされたんだ。









驚いたようにして、風磨を見ると、まだ眠いのか目を薄く開いてたが、しっかりと私を見つめていた。









一瞬重なった唇は自然と離されていた。









『………ふぅま……?』






風磨「…………ゎり、」







それだけ伝えると、彼は洗面所に向かって、その場から去った。









………何だったんだ。









放心状態になりつつも、私の体は勝手に動いていて、気づいたら自分の部屋に戻っていた。













…………風磨って、私の事どう思ってるんだろ。







素直にその疑問だけが私の脳内を駆け巡っていた。







嬉しいような、嬉しくないような。







ただ、何も言わずに風磨の部屋から出てきてしまったことに、少し後悔をしている。









私はそのまま会社に行くための準備をしようと荷物を整理し出す。








…………………会社に、行きたくない。








私の中でその言葉が永遠とループする中で、ここで休んだらだめだと思う自分と葛藤していた。









しかし、風磨の部屋から出てきた以上、私は会社に行かなきゃいけないという思いもあった。







そうだ、今日は会社に行って、家に帰ってから風磨にちゃんと思いを伝えよう。






このまま、曖昧な関係を続けるのは絶対に良くない。






そう思った私は、意を決して、会社に行く準備を始めた。



















健人「あ、山崎さんっ」






会社に着くと、一目散に声をかけてくる中島先輩。







私はなるべく目を合わせたくなかったが、恐る恐る顔をあげると、すごく心配そうにしている先輩がいた。








健人「ちょっと、仕事始まる前にいいかな?」








絶対にあの噂の事だ。






私は確信した。








『……はい。』








中島先輩と一緒に、奥にある多目的ルームに向かおうとした時、私の前を出社してきたマナミちゃんが通りかかった。








いつもならすぐに挨拶し合うはずなのに、今日は目が合ってもすぐに逸らされてしまった。









………もう、信頼を無くしてるんだ。

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優雨 - ※グループ名そのままだとNGワードが含まれてますとなってコメント出来なかったので 片仮名にしました。 (2019年8月4日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
優雨 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 この物語に出て来るセクシーゾーンのメンバーさんって芸能人の設定ではなくて一般人の設定 なんですね...。 (2019年8月4日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん。(プロフ) - ☆さん» ご指摘ありがとうございます。猛スピードで更新していた為、まったく気付きませんでした…。直したのでまた見て下さると嬉しいです!よろしくお願いします。 (2019年6月29日 10時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
- 19【それから、何週間が過ぎた】→何週間か過ぎた、 35が36になってます。 直してもらえたら嬉しいです (2019年6月29日 9時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
- 08【よし、今日は山崎さん疲れてみるみたいだし】→疲れているみたいだし 【家に近くにあるスーパーで】→家の近く、 09【ってとこで、お邪魔しま〜す〜】→ってことで、 16【上手いよ?】→旨いよ、 17【俺を餓死する気か】→させる気か (2019年6月29日 9時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつみかん00 | 作成日時:2019年6月15日 21時

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