【ワンピース】Today is windy day【サボ】 (ページ1)

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赤い竜が特徴的な大きな船。
その大きなマストには、見たら誰もが怯えるような海賊旗。

そこらの海賊の中では有名で、その名を聞いただけでも震え上がる人が出るそうだ。

「シャンクスー!!まだ着かないのー？」

「おうおう、気が早ェなA！まだまだかかるぞ！」

この会話を聞いただけでは、普通の親子の会話かと思うだろう。それが普通の感覚だ。
しかし、この会話がかの有名な「赤髪のシャンクス」の海賊船から聞こえてきたものだったとしたらそれはまた別物だろう。

「えーっ？どれくらい？」

「そうだな、今日の夕方には着くんじゃねぇか？」

「えー？そんなにかかるのー!?」

ポンポンと心地よく進んでいく二人の会話。若い男性と少女の声だ。
大海賊時代の海を統べる屈強な海賊船から聞こえてくる会話には到底思えないだろうが、それもまた紛れもない事実なのである。

「えー、ねえシャンクス、今度はなんていう島に行くんだっけ？」

「お前はほんっとに記憶力がねえなぁ、ドーン島っつー島だよ」

「そこには何があるの？」

「んなもんおれァ観光しに行くわけじゃねえから知らねえよ、そりゃあ聞いたことはあるけどよ」

「ふーん……」

その声の正体は赤髪の剣士、且つこの船の船長でもあるシャンクスと訳あって彼の船に乗船しているボブカットの金髪の少女、Aだった。

二人のものらしき笑い声が輝く海に広がる。

クークー、とそれに応えるように何処かでカモメが鳴いた。