106 ページ6
山田side
『まぁ何故狙っているかと言いますとね…憎いんですよ､全てが｡』
…どういうことだ｡
ただのイタズラだとしても､有り得ない｡何がしたいと言うんだ｡
『しょうもないことで喜んでいられる､そんな世界が私にとって憎くて｡…だから､有名3校潰して有名になる｡』
なんで､有名高校3校潰したってなんの得にもなんないだろう｡
『有名3校のリーダーと引き連れを何とかすれば､あとは私次第｡』
｢そんなことしても警察行きだ…｣
大ちゃんは拳を握りしめながらそのボスと言うやつに向かって言う｡
『私が犯罪を起こしても逃げれば簡単ですし死ねば別に捕まりませんしね｡』
ふふっ､と嘲笑うように笑う｡
怖さが増す｡いつ殺られるかも､正直わからない｡
『そうですね､具体的に目的を言いましょう…この世界を私が楽にして差し上げましょう｡』
最高でしょう?と不気味にまた笑う｡何が最高だ､今自分がしていることが分からないのか､とまた怒りの気持ちが押し寄せてくる｡
『楽にして差し上げるといっても､ただ薬品を全世界にばら撒くだけですけど｡』
…薬品?とにかく､その薬品が世界に伝わったら絶対に危ない､俺らは分かっていた｡
『その薬品は…簡単に説明しますと､吸えばあの世行き｡ほら､とても楽になるでしょ?』
学校内全体が騒ぎ始めた気がした｡辺りは一層にざわざわし始めた｡
そんなのばら撒いたら､俺らもそうだけど､この高校全体の生徒もそうなっちゃうじゃないか｡
俺らは焦る｡
『まぁ私は優しいので｡ばら撒かれたくなければ､今私が呼んだ9人｡是非ともお待ちしております｡』
では､という声と共にピーンポーンパーンポーンという愉快な音と消えていってしまった｡
すると教室内の1人の生徒が俺の方に向かって走ってきて俺の腕を掴んだ｡
｢なぁ､俺らどうなるんだ…死ぬのか!?｣
また死にたくねぇ!と叫ぶ｡俺はどうすればいいのか分からなくなっていた｡リーダーなんだから､ちゃんとしなきゃいけないのに｡
教室内の生徒の視線が一層に集まる｡
…俺はこの学園のリーダーだ｡
何とか､するんだ｡
｢俺が､俺たちが絶対に守るから｡｣
大ちゃんと知念の方を振り向く｡2人は俺を見るなり頷いた｡そして2人も俺に続いて言う｡
｢あぁ｡リーダーの引き連れの俺と知念も同感だ｡｣
｢絶対潰させない｡｣
2人の目つきは､変わっていた｡
全生徒を守るんだ｡絶対に､絶対に｡
せんせーションズと悪党の戦いはもう始まっているのかもしれない｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
デカリュク(プロフ) - 山田｢ねぇ待って､高校生が武器持っちゃダメじゃない?｣ 薮｢まぁ､小説の中の話だから｣ 山田｢えぇ…｣ (2021年7月24日 21時) (
レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» 互いに頑張っていきましょうね…!!私もmiomiyuさんの作品見て元気貰ったりします…!!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» これからも週に何回ぐらいの頻度かもですが､よろしくお願いします｡いきなりでもとても嬉しかったですよ｡miomiyuさんの言葉に何かから救われた気がしました｡本当にありがとうございます…!! (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
miomiyu(プロフ) - デカリュクさん» 良かったです笑デカリュクさんの作品見て私も作品作り頑張ります！笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 653723af42 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» miomiyuさん…､ありがとうございます…｡なんかコメント見て泣きそうでした…笑 全然綺麗事じゃないですよ｡むしろ私にとっての大切なありがたい言葉です｡本当に励ましの言葉です｡沢山の褒め言葉ありがとうございます…元気出ました｡伝えたい事が伝わってきました｡ (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：デカリュク | 作成日時：2021年4月20日 19時
