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山田side
「…ビックリマークと7だろ?」
「頭硬いな…逆にしてみな」
知念に促され、封筒を逆にしてみた。すると英語の" Li " と見えた。
「L と i !?」
「やっぱ分かってなかった感じ?」
「…だって、どうみたってなんか…めっちゃ7を強調してるみたいじゃね?」
「まぁ涼介の解釈はいいとして…で、あとはこの訳の分からない" 6↓ "って書かれてる封蝋。まず6を上下逆にしたら?」
「……p、9の逆みたいなやつ?」
それを丸っこくすると…、と知念はポケットからボールペンを出し、封筒の端の" Li "の横に書いた。
「もし" P " が横に入ったとしたら" Lip " ってなっちゃうけど、その" p "を元の形の6みたいに丸めると…まぁ、英語の" e "みたいになると思うんだよ」
ほう…、と俺は知念の説明を聞いた。
そして俺は驚いて少しの間、息を止めた。
小文字の" e "をさっき解いた" Li "に当てはめると…
「 " Lie " …意味は嘘。だからもしかしたら、いたりして、って言ってたアイツの言葉は嘘ってことになるよね?」
「う…そ……」
「目的は色々とありそうだけど、まぁ僕達の関係を壊そうとでもしたんじゃない?残念だけどこの僕が暴いてやったんだから壊すのは無理だと思うけど。……涼介?」
俺は沈黙した。
俺の関係を壊そうとしたボスが許せなかった。俺は知念に勢い良く顔を上げた。
知念は驚いて俺の方を見ていたけど、俺はすぐ知念の方に手を置いて前後に振った。
「知念…解いてくれてありがとな…!お前のおかげで俺らの関係壊れてねぇよ…!」
「涼介ってば…大袈裟だなぁ…」
ありがとな、と何回も知念にお礼をする。揺らさないで、と言う知念に俺はお構い無しに知念の肩に置いている手を強くして前後に振っていた。
皆聞いて欲しい、と俺は気を取り直して知念の方に視線を向かせた。
知念は驚いていたが、深呼吸をしてさっきの解説を皆に話した。
.
「は?」
知念の解説を聞いてしばらくの沈黙のあと、低い声を出したのは薮ちゃんだった。
「もしそれが本当ならば今すぐ戦うしかないよな?」
「薮」
どこかを睨みながら言う薮ちゃんを光くんが収める。アイツのしたことは俺達には許せないものだ。
だが知念のおかげでなんとか俺らは仲を悪くせずに済んだ。
改めて心の中でお礼をする。
「でも解けたとしてもまた何か来るか分からない…とにかくもう1回。ボスに機密情報渡した人。手挙げて。」
突然言われたことに驚いたが、知念の言ったことに誰も手を挙げなかった。
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デカリュク(プロフ) - 山田「ねぇ待って、高校生が武器持っちゃダメじゃない?」 薮「まぁ、小説の中の話だから」 山田「えぇ…」 (2021年7月24日 21時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» 互いに頑張っていきましょうね…!!私もmiomiyuさんの作品見て元気貰ったりします…!!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» これからも週に何回ぐらいの頻度かもですが、よろしくお願いします。いきなりでもとても嬉しかったですよ。miomiyuさんの言葉に何かから救われた気がしました。本当にありがとうございます…!! (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
miomiyu(プロフ) - デカリュクさん» 良かったです笑デカリュクさんの作品見て私も作品作り頑張ります!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 653723af42 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» miomiyuさん…、ありがとうございます…。なんかコメント見て泣きそうでした…笑 全然綺麗事じゃないですよ。むしろ私にとっての大切なありがたい言葉です。本当に励ましの言葉です。沢山の褒め言葉ありがとうございます…元気出ました。伝えたい事が伝わってきました。 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:デカリュク | 作成日時:2021年4月20日 19時