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山田side
「伊野尾ちゃん、しまってきたよ」
「んふ、報告ありがと」
伊野尾ちゃんは俺を見て小さく笑ってから返事を返してきた。
まだ伊野尾ちゃんの目の前にはパソコンがあり、まだやってたんだ…と考え伊野尾ちゃんの目の前の席に座った。
俺は目の前のきのこヘアーを眺めすぎていたのか
「山田?どうした?」
伊野尾ちゃんに心配された。俺は焦って首を横に振った。
それに軽く肩を揺らして笑う目の前の伊野尾ちゃん。
「なんで笑うの」
「だって面白いし。首もげそうだったよ」
もげなくてよかったね、と言うと頬杖をしてまたパソコンを見つめた。
何見てんだろう、またじーっと見ていると伊野尾ちゃんとまた目が合った。
…変な奴とでも思われてないよな。
その自分の考えは遅すぎるけど目を逸らす。
「…見たい?」
「えっ」
やべ、声出た。しかも分かりやすく肩ビクつかせすぎた。
えっとー…と小さな声で言い、もっと目を逸らす。
「いいよ、どうせ皆に見せるし。山田が4番目。」
すっげぇビミョー、と伊野尾ちゃんは俺を手招きしながら笑う。
俺は行っていいのか見ていいのか戸惑うけど、ゆっくりと歩いて伊野尾ちゃんの横に立った。
「俺が1番目に見て、知念とやぶも見たから山田が4番目。ほら、あの悪党と関係してないかなぁって見てたんだよ。」
誰が見たかという順番と画面に指をさしながら教えてくれた。
俺はまじまじと画面を見る。伊野尾ちゃんと同じにらめっこ状態。
「俺、運動は苦手なんだけど機械は得意なんだよ。だから運動神経良すぎる知念とかマジ羨ましい。」
へぇ、と俺は画面を見ながら伊野尾ちゃんに返事を返す。
すげぇ、と思っていると今度は伊野尾ちゃんが俺を見ていた。
…なんか圭人にも見られてた気が…
「何、伊野尾ちゃん…」
「山田って意外とイケメンだよな。彼女とかいたりすんの?」
「え?」
急になんでそんなこと、てか意外とってなんだ。これでもまぁカッコイイ方だとは思う…思うと思うよ。…何言ってんだ。
静かに自分の中で突っ込む。
「彼女とかいないよ。」
「マジ?山田いそうな顔してるのに?」
「どんな顔なのそれ…」
呆れて笑いながら伊野尾ちゃんを見る。
確かにどんな顔だろう、と伊野尾ちゃんは考えるように人差し指を顎の下を置く。
「何話してんだ?」
「あっ薮くんたち、おかえり。」
「ただいま。」
いやー疲れた、とドサッと椅子に座る。そのあとに雄也も同じように部屋に来て薮くんと同様にドサッと椅子に座った。
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デカリュク(プロフ) - 山田「ねぇ待って、高校生が武器持っちゃダメじゃない?」 薮「まぁ、小説の中の話だから」 山田「えぇ…」 (2021年7月24日 21時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» 互いに頑張っていきましょうね…!!私もmiomiyuさんの作品見て元気貰ったりします…!!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» これからも週に何回ぐらいの頻度かもですが、よろしくお願いします。いきなりでもとても嬉しかったですよ。miomiyuさんの言葉に何かから救われた気がしました。本当にありがとうございます…!! (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
miomiyu(プロフ) - デカリュクさん» 良かったです笑デカリュクさんの作品見て私も作品作り頑張ります!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 653723af42 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» miomiyuさん…、ありがとうございます…。なんかコメント見て泣きそうでした…笑 全然綺麗事じゃないですよ。むしろ私にとっての大切なありがたい言葉です。本当に励ましの言葉です。沢山の褒め言葉ありがとうございます…元気出ました。伝えたい事が伝わってきました。 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:デカリュク | 作成日時:2021年4月20日 19時