116 ページ16
山田side
ぼーっとしていたのか、時間は経っていたらしく。ブーブー、というブザーみたいな音がした。
いきなりの音に驚き危うく武器を落としそうになる。音が鳴ると知念が言っていたのはこれか、と冷静に考える。
部屋を出て武器をしまっていると肩を叩かれた。
「よっ、山田。武器なんともないか?」
「大ちゃん…うん、何ともない。大ちゃんは?」
「それがさ、本当に薮ちゃんが言ってた通り俺自身で投げると方向変わってさ。何度か外したし、ちゃんに頼もっかなって。」
まぁ俺の投げ方が悪いって怒られそうだけど、と笑ってじゃあな、と言い残し地下室を出ていった。
俺も戻ろうと武器をしまい終わり、地下室を出た。
さっきの部屋までの廊下を歩いていると後ろから走ってくる足音と俺の名前を呼ぶ声がした。
「山田〜」
「光くん。武器、どうだった?」
歩きながら俺は聞いた。光くんはうーん、とトランクを持ちながら手を頭の後ろにまわした。
「今んとこ何も無し。ほぼ俺の思い通りにいった。山田は?」
「俺は別に何とも無かったよ。」
「同じだな!」
そう言いながら話しているといつの間にか部屋についていた。光くんがドアを開けてくれて俺は光くんに続いて入っていった。
「あれ、薮たちは?」
光くんが一度周りを見渡して薮くんと雄也が居ないことに疑問を持ったのか伊野尾ちゃんに問いかけた。俺もなんで居ないんだろうと疑問を持つ。
「あー、やぶは大ちゃんの代わりとしてたかぎと戦闘中。あと二人ともおかえり。」
伊野尾ちゃんがパソコンとにらめっこしながら応えた。
だから居ないのか、と俺はもう一度周りを見渡す。
「山田、武器入れてるトランクあっちの部屋に置いといてね。」
俺の名前を呼んだ伊野尾ちゃんの方を見ると、伊野尾ちゃんはあっち、と指をさしながら部屋を教えてくれた。
分かった、と頷いて俺は部屋に向かった。
部屋の中に入ると棚が沢山あった。もう光くんは武器を入れたのかトランクが入っていた。その上には〔光スペース〕というテープシールが貼られていた。
よく見ると皆の名前で書かれたテープシールが貼られていた。
俺の名前が書いてあるテープシールを見つけた。〔山田スペース〕。
伊野尾ちゃんか知念が書いたのかな、と思いながら武器を入れた。
ちゃんと入れたことを確認し、俺は伊野尾ちゃんがいた部屋に戻る。
73人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
デカリュク(プロフ) - 山田「ねぇ待って、高校生が武器持っちゃダメじゃない?」 薮「まぁ、小説の中の話だから」 山田「えぇ…」 (2021年7月24日 21時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» 互いに頑張っていきましょうね…!!私もmiomiyuさんの作品見て元気貰ったりします…!!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» これからも週に何回ぐらいの頻度かもですが、よろしくお願いします。いきなりでもとても嬉しかったですよ。miomiyuさんの言葉に何かから救われた気がしました。本当にありがとうございます…!! (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
miomiyu(プロフ) - デカリュクさん» 良かったです笑デカリュクさんの作品見て私も作品作り頑張ります!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 653723af42 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» miomiyuさん…、ありがとうございます…。なんかコメント見て泣きそうでした…笑 全然綺麗事じゃないですよ。むしろ私にとっての大切なありがたい言葉です。本当に励ましの言葉です。沢山の褒め言葉ありがとうございます…元気出ました。伝えたい事が伝わってきました。 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:デカリュク | 作成日時:2021年4月20日 19時