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山田side
やっぱり腰を抜かすぐらいのビビりじゃないか。
俺はゆっくり立ち上がり圭人を見下ろすような形になった。
「ビビりめ。」
「だ、だって山ちゃんの下ろした刀が俺に…!!」
「…お前それで大丈夫かよ。」
「う…」
圭人は何も言い返せなくなったのか黙っている。ロボットはいつの間にか小さく収縮されていて元のまきびしに戻っていた。
でも正直、ビビりだからといってなめていた。コイツにも秘策はあった。俺はそこを反省する。
「俺も、圭人のことなめてた。ビビりだからって理由でただただロボットに攻撃して、後ろに回っていたことにも気づかなかった。」
「…。」
圭人が俺をマジマジと見ていた。俺はなんで見ているかが分からず疑問に思う。
「な、なんだよ…」
「いや、山ちゃんって反省するんだ…って、」
「は、!?俺だって反省するし!ちゃんとダメだったってこと分かるし!!」
「あーいやいや、なんて言うか、怒らせたかったわけじゃなくてね!?」
「怒ってねぇし!」
「怒ってるんだって今!」
ギャーギャー言い合う。
さっきまでの静かな空間ではなく俺らの声で溢れているこの空間。
そのとき、俺らの部屋だけに放送が流れてきた。
『頑張ったねりょうすけ、圭人。』
「あっ!知念!聞けよ圭人が俺が全く反省しない人って言ってる!!」
「そんな風に言ってないよ山ちゃん!!」
『まぁりょうすけ、確かにあんま反省しないもんねー』
「知念!!」
『ごめんって。』
知念の声がして今さっき起こったことを言うと知念にまで言われる。(※圭人は反省しない人とは言ってません)
知念の声がしたことでまたギャーギャーする空間。
はいはい、と知念に言われ静かになる。
『なんか武器でお悩みとかある?』
「俺はあまりないけど…」
『圭人は?』
「うーん…ちょっとあとで俺のまきびし見て欲しいくらいかな。」
『はーい、じゃあ圭人はあとでさっき皆が話してた部屋に来ること。りょうすけは…なんか自主練とかしといて。』
「俺の扱い雑だな…」
『あ、全範囲になんか鳴るかもしんないから、なんか音鳴ったら帰ってきてね。』
「音鳴る…?まぁ分かった…」
『じゃあ圭人戻ってきてー』
はーい、と言って圭人は俺に手を振って部屋を出ていった。
自主練ってなんだ…と思い刀を見る。
“使い方を誤るとその剣の衝撃が自分自身に襲ってくるらしい”
今日はそんなのなかったけど、いつか来たりするのか、と薮くんの言葉を思い出しながら俺はしばらく突っ立っていた。
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デカリュク(プロフ) - 山田「ねぇ待って、高校生が武器持っちゃダメじゃない?」 薮「まぁ、小説の中の話だから」 山田「えぇ…」 (2021年7月24日 21時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» 互いに頑張っていきましょうね…!!私もmiomiyuさんの作品見て元気貰ったりします…!!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» これからも週に何回ぐらいの頻度かもですが、よろしくお願いします。いきなりでもとても嬉しかったですよ。miomiyuさんの言葉に何かから救われた気がしました。本当にありがとうございます…!! (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
miomiyu(プロフ) - デカリュクさん» 良かったです笑デカリュクさんの作品見て私も作品作り頑張ります!笑 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 653723af42 (このIDを非表示/違反報告)
デカリュク(プロフ) - miomiyuさん» miomiyuさん…、ありがとうございます…。なんかコメント見て泣きそうでした…笑 全然綺麗事じゃないですよ。むしろ私にとっての大切なありがたい言葉です。本当に励ましの言葉です。沢山の褒め言葉ありがとうございます…元気出ました。伝えたい事が伝わってきました。 (2021年6月6日 2時) (レス) id: 97e8ebb4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:デカリュク | 作成日時:2021年4月20日 19時