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今朝は義勇の元同僚である天元と実弥が顔を見せにやってきた。鬼殺隊を解散してからというもの、三人は折を見ては集まるようになっていた。
「よォ冨岡、元気かァ。」
「ああ、お前たちも元気そうで何よりだ。」
「なんだ冨岡、相変わらずお前は派手に地味だなぁ。」
「宇髄、それは矛盾していないか。」
二人が訪ねてくるや否や、玄関先で早速話に花を咲かせる三人の姿を、Aはほっこりしながら見つめていた。
「よぉ、邪魔するぜ!」
「宇髄さん、不死川さんご無沙汰しております。」
天元に声をかけられ、Aは義勇の後ろからひょっこり顔を出して小さく会釈した。片手に酒瓶を持った天元の後ろからはきゃっきゃっと楽しそうな声が聞こえてくる。
「今日は俺の嫁たちも連れてきたからよ、派手にやろうぜ。」
「どうぞどうぞ!皆さん上がってください。」
五人と一緒に歩く廊下はやけに騒がしかった。あまりの賑わいっぷりに、ついつい気分も高揚する。Aは自分の数歩前を歩く義勇に声をかけてみた。
「義勇さん、せっかくですから炭次郎君たちも呼んでみますか。」
「ああ、そうだな。」
「私、今から様子を見に行ってみますね。」
「俺も行く、一人では心配だ。」
「うーん…せっかく皆さんがいらっしゃったんですから、義勇さんは客間で寛いでいてください。」
「だが…」
「ふふ、分かりました。そんなに心配してくださるんでしたら雛鶴さんたちに頼んで同行してもらいます。」
「ああ、それなら安心だ。」
「義勇さんってば本当に心配性なんだから…」
「当たり前だろう。」
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仮屋瀬みらい(プロフ) - 凪子さん» 最後までお読みいただきありがとうございました!これからも読者様に大切にしていただける物語を書けるように頑張ります! (2021年8月13日 23時) (レス) id: 78c8cda6bf (このIDを非表示/違反報告)
仮屋瀬みらい(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさんさん» 感想お寄せいただきまして、ありがとうございます!これからも頑張ります ^ ^ (2021年8月13日 23時) (レス) id: 78c8cda6bf (このIDを非表示/違反報告)
仮屋瀬みらい(プロフ) - 莉子さん» 莉子さん!このお話を大切にしてくださってありがとうございました!また新しく義勇さんのお話書きたいなと思っているので暇つぶしにでもお読みいただけたら嬉しいです! (2021年8月13日 22時) (レス) id: 78c8cda6bf (このIDを非表示/違反報告)
仮屋瀬みらい(プロフ) - 伊達巻さん» 伊達巻ちゃん読んでくれてありがとう!そう言ってもらえて嬉しいです( ; _ ; )! (2021年8月13日 22時) (レス) id: 78c8cda6bf (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました。新作、楽しみにしてますね!胸が苦しくなるキュンさがたまりませんでした…泣。 (2021年2月26日 21時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮屋瀬みらい | 作成日時:2021年2月17日 18時