出来ることなら隠れたい…② (ページ44)

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《Aside》

滝沢「逆にさ、渡辺以外に好きな人いないの？」

『いない』

滝沢「この人に隣にいてほしいとか、一緒にいたら楽しいとか、くっついてたいとかないの？」

『…メンバー全員に思うけど、それは男としてではない。みんなに隣にいてほしいし、一緒にいたら楽しいし、寂しい時は誰かにくっつくもん』

滝沢「はぁ…」

わかりやすくため息を吐かれて、ちょっとムカつく(笑)

滝沢「お前、彼氏いたことある？」

『あるよ』

滝沢「いわゆる恋人同士がする行為をしたことは？」

『…あるけど』

滝沢「マジ？その時はどんな気持ちなの？」

『…早く終わんないかな〜って思ってた』

滝沢「今まで本気で人を好きになったことがないのか」

『ないかもね。仕事柄、若い時に結婚なんて夢みたいなもんだし』

滝沢「…ごめんな」

『タッキーが悪い訳じゃないし、それは覚悟して仕事を始めてる』

そもそも女がジャニーズに入れるとも思ってなかったんだけどね(笑)

友達が送ってくれた履歴書が、たまたまジャニーさんの目に止まって、気付いたら番組のオーディションに参加させてもらえて、合格して、Jr.になれた。

辛いことも多いけど、それ以上に楽しいことのほうが多い仕事に就けてよかったとは思ってる。

滝沢「まずは渡辺のこと、男として見てみたら？」

『…出来るかな？』

滝沢「無理な時は振ればいいじゃん(笑)」

『超テキトーじゃん(笑)』

滝沢「意識して、何も変わらないなら、それはそれでよしとしよう。渡辺のことより、自分のことを大事にしろよ」

『ありがとう』

なんとなくタッキーの言いたいことはわかった。

とりあえず翔太に悪いとは思わず、私が前向きになれない関係ならあきらめてもらおう。