出来ることなら隠れたい…② (ページ15)

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《渡辺side》

年が明けて、涼太を除く9人はすぐに仕事に復帰。

これからは新曲のプロモーションで全員が揃う機会が増える。

復帰して最初に会ったAは、めちゃくちゃ元気になってた(笑)

こんなに調子がよさそうなAを見たのは初めてかもしれないくらいすっぴんの顔色もよくて、俺たちは安堵した。

『翔太〜、一緒にお弁当食べよ〜』

渡辺「はいよ〜」

『阿部ちゃんも〜』

阿部「はーい！」

ソーシャルディスタンスを保たないとマネージャーさんに怒られるから(笑)、Aからお弁当を受け取って、全員が距離を取る。

『こうやって近くに寄れないって考えると寂しいけど、直接顔が見られるだけでも贅沢か』

阿部「ねぇ！年末年始は寂しかったもん」

渡辺「Aに会えなかったからな〜」

『私もみんなに会えなくて寂しかったよ。おかげで涼太といっぱいビデオ通話した』

渡辺「えぇ、涼太がうらやましい」

『翔太も意外とかけてきたじゃん！夜は涼太だけど、昼は翔太だったよ？』

阿部「翔太のせいで俺たちと電話する時間なかったよね？」

『他のメンバーの時間が短かったのは翔太のせい！』

渡辺「あれでも我慢したわ！ホントは今抱きしめたいのも我慢してるんだからなっ」

『当たり前でしょ！』

阿部「マジで翔太にはやりたくない！」

渡辺「なんでだよ！」

阿部「なんかムカつく！俺のAだと思ってるでしょ？」

渡辺「え、違うの？」

「『違うよ！』」

阿部とAに否定されたけど、俺のAだと思ってる！